秋晴れだー、お散歩だー

　朝から天気が良いので、久し振りに小国城址に行ってみる事にした。なぬ、どうせキノコ採りが本命なんだろうって？　ああた、そんな無粋な事を言っちゃああきまへんがな。秋の爽やかな空気を吸い、紅葉を楽しみながら散歩する。そして自然を満喫する。それをキノコをついでに採ろうなんて、そんな下卑た考えは毛頭有ったりして。（アホ！）

　まあ、行きがけの駄賃、見つかれば見過ごす事は出来ない訳で有りまして。武士のたしなみ、キノコ採り用の篭はしっかり持って行くので有りました。しかし、そう言うよこしまな考えが小国の神様の逆鱗に触れたのか、キノコはサッパリ採れず終い。僅かにアワタケ数本と後でクリタケ一株を採っただけで、ほとんど坊主に終わってしまいました。

　エー、本来が城址へのお散歩ですのでアタクシちっともめげていません事よ、ホホホ。（ウソつけ！）はい、熊さんが出現しないように、時折熊除けの笛を吹きながら頂上に到着です。今日は麓の森林公園でキャンプの大会か何か有るようで、沢山の車とテントが有り、時折アナウンスが聞こえます。

頂上の城址に着きました。秋晴れで遠くまで見渡せます。

遠くに雪を被った妙高山塊の焼山と火打山が見えます。

清々しい気分になります。この景色を見に来ました。キノコなどを採りに来たのでは断じてない。（じゃあ、何で篭を持って来たの？）

　城址には細かい虫が一日飛んでいてうるさいので、早々に引き上げて、下でキノコ探しです。（ほーらね、やっぱり）でもやっぱり無い物は無いのです。それでも執念でクリタケ一株採りました。あーあ、不猟が続くなあ。お昼になったので引き上げです。近所を散歩するのもいいんだけど、こうやって遠くに脚を伸ばして散歩するのも気分が変わってまた良い。ついでの戦利品がほとんど無かったのにはガッカリしたけど。（えーい、もう止めい）

クリタケ様、一株お出迎え。

紅葉の森を歩くだけでも気分が良くなるってもんです。

鑑定してくれ

　Ｏ君がLINEで茸の写真を送ってきて、後で持って行くから鑑定してくれとの事。写真を見ると白いキノコが列をなして出ているではないか。まさに白い布を敷いたような状態。これは俗称「ヌノビキ」の異名を取るシロシメジではないか。撮った本人もそうではないかと相談してきた次第である。ともかく後で彼が持ってくるのを待った。

おお、列をなして出ているこのキノコはひょっとして･･･。

　Ｏ君がやって来て、仕事が終わったので、見て貰いに来た。あ、てことはこのキノコ仕事の合間に採ってきたって事？　いかんなあ、キミ、仕事をサボってそんな事をするとは。給料貰える上にキノコ採りも出来ると？　なぬ、休憩時間に行ってきたと？　ホンマかいな。まあ、いいや。どれ件のキノコを拝見しようかの。

　「あ、これは残念ながらハイイロシメジの様だね。ほら、傘が柄に垂生してるでしょ。シロシメジだともっと柄が傘に真っ直ぐに付いていて、こういう風にヒダが斜めに付かないんだ。と、さもいっぱしの鑑定家の様に解説する。しかも柄の根元が下ぶくれになっているし、多分ハイイロシメジだよ、うん。え、食べられないのかって？ ええと昔は食になっていたんだけど、最近の図鑑では中毒する人がいるから、要注意キノコ、もしくは毒キノコになっているようだよ。

　以前オイラも採ってＨ先生に鑑定して貰ったんだけど、その時は可食と仰っていた。でも茹でこぼす時、凄く嫌な臭いが出るから、外でやった方がいいと言われたよ。で、その通りやって漬けたんだけど、漬けたのをすっかり忘れて、後で思い出して取り出した時には、カラカラにひからびてていて、結局捨てたのを覚えてるなあ。いずれにしてもどちらも苦みがあるから、茹でこぼして漬けるしかないよ。」

と説明した。Ｏ君はしょうがない、捨てる事にするかとの返事。まあ、確かにシロシメジは香り、歯ごたえ共いい、味の良いキノコだが、ウラベニホテイシメジ同様、苦みを取るためには漬けた方がいいと思うから、面倒臭いのよね。

キノコを鑑定する時は傘裏をしっかり見ないと駄目なんだよ、うん。（さも分かったような事を･･･）

　まあ、今回みたいに採れれば、確かに惜しかったけど、そんなに悔しがる程のキノコではないと思うので、ガッカリする事はない。それにしてもナメコ専門業者のＯ君が最近は他のキノコにも着目するようになって、オイラに鑑定を依頼してくるので、こちらもいい加減な事は言えないし、勉強せざるを得なくなった。散々Ｏ君を焚き付けたけど、勉強するの面倒臭いから、元のナメコ専門に戻らない？

出入り業者集結

　まあ、来客の（客という程でもないか）多い日という日はある物で、午前中にＵさんが来たかと思えば、午後からはＫさん、次いでＭさんが我が家に立ち寄った。本当は午後からぼちぼち来年度のカレンダーの製作にかかろうと思っていたのに、とんだ邪魔が入った。

　しかしそんな迷惑だな～と思う素振りは微塵も見せずに、ちゃんと歓待してやるボクちゃん。アー、偉いなあ。Ｋさんとは学校の事、同和問題、写真、音楽の事まで、例によってあっちこっちに話題が飛びながら雑談する。この間レコードをずーっとぶん回しております。ま、ここまで話題豊富に会話出来る人はそう滅多にいない。お互いそう思ってるから、退屈凌ぎに丁度いいので、足繁くお互いの所に行き来しているのだろう。

　Ｍさんも同様で、ここに集まる者はその知識が役に立っているかどうか分からないが、雑学だけは持ち合わせている連中である。おまけにみんな喋るのが好きな連中ばかりだから、話題には事欠かない。別にここでいくらくっちゃベっても、それが政治やマスコミに対して何らの影響も及ぼさない事は重々承知してるんだけども、まあ要するに喋る事でストレス解消してるみたいな所は有りますな。

　んで、今日Ｋさんが話した中で面白かったのはポピュラー音楽と映画にえらく造詣の深い友達がいたと言う事。何でも動く資料とでも言う人間で、ああ、その曲は誰それの曲でれ誰それが歌っているだとか、映画の中に写った人物でもこれは誰それと的確に解説するのだそうな。それだけに見た映画の本数や、聴いた曲数は膨大な数に上る。映画通のＫさんが舌を巻くほどなのだから、この人物のとんでもないオタクぶりが分かるだろう。それを聞いて私も一度会ってみたくなった位だ。

　とまあ、こうやってくっちゃベっていると、時間の経つのは早い。あっという間に午後7時となり、ＭさんもＫさんも帰っていった。それにしても「類は友を呼ぶ」というけれど、臭いがするのかねえ、Ｋさんが来ればＭさんもと言うように、同じ臭いのする奴は集まってくるもんでゲスな。

キノコ通信

　毎年この時期になると決まってスマホに同級生のＯ君がキノコ情報を送ってくる。今日も今日とてナメコとヌメリスギタケの写真を送ってきた。まあ、良く見つけてくるわい。昨年も雪の降る頃まで散々刺激された。

　そんなＯ君も最近はナメコ専業者？の看板を下ろしたか、他のキノコも採ってくるようになった。今日のヌメリスギタケが良い例だ。そりゃあそうだろう。食べられる美味しいキノコが出ているのに、みすみす見逃してくる手はない。それに色んなキノコを見つけた方が面白い。

　で、かれに影響されて2，3年前からキノコ採りを始めた中学の同期生、Ｋ君も最近はすっかりキノコ採りに嵌まっているそうな。Ｏ君曰く、彼の携帯電話番号を教えておくから、何か訊いてきたら教えてやってくれとの事。あんらー、またキノコ通信が増えるという訳ね。

　まあ、キノコの鑑定を頼まれてもあんまり自信は無いんだけどね。鑑定を間違えて腹痛を起こしても知らないよ～ん。あ、それから鑑定料として食用キノコをレジ袋一袋程持参するようになんちゃって。（アホ、そこまでして誰が鑑定頼むかい）

　とにかくこれからが奥キノコ本番。各員一層奮励努力せよ！

チャリティーコンサート

　Ｈさんご紹介のチャリティーコンサートに行ってきた。アマチュアの方々6人のバンドだが、これが中々上手い。リーダーの方はいろんな吹奏楽器を演奏し、ヴォーカルの方は玄人はだしで、下手な歌手顔負けだ。その他、ドラムス、ベース、エレクトーン、ギターの方も秀逸で、主にポップスを演奏するのだが聴衆を飽きさせない。

　曲目は演歌は言うに及ばず、唱歌、Ｊポップ、子供さん向けの歌、何でもござれだ。間にユーモアを交えたお話も堂に入った物で、聴衆の笑いを誘っていた。このグループ、小学校、幼稚園、介護施設、障害者の施設などの訪問をしているそうだ。音楽で色んな人々を元気づけている。このコンサートも無料。中々出来ない事だ。

　今日の演奏を気に入ってくれたら、帰りに募金箱に幾ばくか寄付をしていって欲しいとの事。寄付金は社会福祉協議会へ送られるそうだ。え、私？　当然只でなんか聴きやしませんよ。貧者の一灯。例え少し位懐が苦しかろうと。楽しめたんだから寄付しますよ。只で聴けたから儲かったなんて、そんなけちくさい事をするような顔に見えますか、この顔が。（見える、見える――コラッ）

　ともかく久し振りにに清々しい気分になれた。このコンサート、今回で30回目だそうだが、いつまでも続いて欲しい物だ。何十年もバンドを継続するのは容易な事ではないが、毎回来てくれる熱心なファンもついている。是非頑張って欲しい。

完敗です

 11月に入って最初の休み。と言っても毎日が休みなんだけどね。それが秋晴れなら家にいる理由はない。はい、当然お山へキノコ採りです。で、晩秋へいよいよ突入しましたから、今日はナメコ採りです。この間の津南町の前哨戦は1点も取れずに負けたラグビーの試合のような物ですから、きょうはせめてワントライでも挙げたいという心境です。

　とは言え目的地は大厳寺高原。新しく開発した場所の当てもなく、今迄採っていた木でおこぼれ頂戴と言う寂しい発想です。熊さんがやたら出没していると言う物騒なニュースも聞こえてくるこの頃、熊除けの笛持参で出発です。

　津南町と同様にこちらも車全面交通止めのバリケードも有りましたが、その先いくらも行かないし、車の通れる余地が有るので、そのまま通過し、現地到着です。現地はブナや欅が紅葉し、青空に映え、素晴らしい景観です。まあ、キノコが採れなくとも紅葉見物が出来れば、そんなに悪いこっちゃないかと、最初から白旗を揚げているようでは先が思いやれる？

青空に映える見事な紅葉。これでおナメコ様が沢山採れてくれりゃ言う事なし。

熊さんが出てくると困るから、先ずは一発笛を吹いて、時々木の幹を棒で叩きながら進みます。で、今迄出ていた倒木の所で最初の残党捜し。僅かですが有りました、でもいつもは周辺に出ているチャナメツムタケが全然出てない。う～、今年も不調か。嫌な予感がする。

　まあ、今日はちょっとずつでも採れりゃあいいや、と言うお気楽な気持ちで来ています。そもそも昨年辺りからこのお山は採れなくなってきているんです。だから枯れ木に少しでも出ていればと言う淡い期待で来ているのです。すごく消極的なキノコ採り。（笑）

はい、僅かですがさい先良く発見しましたよ。しかしどうも嫌な予感が････。

　さて本命の場所へ藪をかき分けながら進みます。そして辿り着いてお目当ての木へ。しかし何と言う事でしょう。当てにしていた木はすっかり丸坊主。ナメコの1本すら出ていません。で、周辺の木も何だか数が少なくなったみたい。そうです以前出ていた楢の木はすっかり朽ち果て、影も形もないのです。僅かに1本だけが残っており、申し訳なそうにほんの少しだけナメコを付けていました。また近くのムキタケとナメコが同居して生えていた木も今年は小さなムキタケが数本出ていただけ。アチャー、当てが外れた。

　もうここで探す気力は有りません。早々に退散してもう一つ別の森へ移動します。ここはＦさんが見つけた木が目当てですが、その木も僅かに出ていただけで、やはり丸坊主。嗚呼、ブルータス、お前もか。でもアタシャ諦めが悪いんだよね。昨年クリタケとナメコを採った木へ行ってみる。でもお情け程度に出ているだけで、クリタケなんぞ周辺の何処にも有りません。ち、血も涙もねえ森だあ。

お情け程度には出てるんだけどねえ。

　はい、このお山はもうジ・エンド。来年からは頼まれたって来ねえぞー。結局レジ袋一杯も採れない完敗です。やけくそに♪カンパーイ、モンテカルロ･･･なんて歌いたくなっちゃう。（古いねえ、アンタも）

肝心のナメコが採れないもんだから、変なキノコばかり見つけている。

何、このお饅頭みたいなキノコは？　採ってみるととても硬かった。

こちらはブナの木の裂け目から出ていたキノコ。あまりにしっかりくっついていたので

中々引きはがせなかった。

　帰りに近くの入浴施設「雲海」に立ち寄り、汗を流す。ここからの眺めも見事でした。ま、ナメコは採れなかったけど、良い景色を見る事が出来たので、良しとするか。（最初からそんなつもりだったんでしょ）

「雲海」の露天風呂からは巻機山、谷川岳、苗場山など魚沼の山々を見る事が出来る。

パッシャーン！

　朝食の支度をしていて、目玉焼きを作っている時塩を軽く振る。この食塩は戴いた物だが、たっぷり容器に塩が詰まっていて中々いい・開封する時ちょっと分かりづらかったが、まあ何とか空ける事が出来た。以後順調に使っていたのだが･･･・・。

　使い終わってしまおうと思ったら、突然パッシャーン！ あれ、何？　私は一瞬何が起きたか分からなかった。床を見ると塩が散らばっていた。　うん、何でこうなる？　もう一度床を見ると、塩が入っている容器の底が抜けたらしい。あらー、この容器、瓶の容器みたいに側面と底が一体じゃないの？　底は単に嵌まってるだけのようで、側面と接着されてもいないようだ。

　ありゃあ、まあこれじゃ外れる訳だ。何でこんな作りにしているんだ？　これひょっとして中国製か？　それはともかく、床に散らばった塩を始末せねばならぬ。クッソー、まだほとんど使ってなかったのにぃ。損こいた。掃除機で吸い取ったが、考えてみたら、これがまだ食塩だから良かったよ。他の大事な物で、容器の底が抜けて、中身がこぼれたり、壊れたりしたら、泣くに泣けぬ所だった。

　そう言えば昔米袋に入れていた米だったか、何だったか忘れたが、底が湿っていて、傷んでいるのに気がつかず、そのまま持ち上げたら、同じ様な目に遭った事がある。あの時はもっと悲惨だった。（笑）でも今回はしっかりした容器のように見えたんだけどねえ。まあ、人と同じで、容器も見かけによらないと言う事ですね。（笑）