先週の木曜日に痛めた肘だが薄紙を剥ぐように少しずつ良くなってきている。まだ深く曲げたり、力を入れると痛いが、今迄のように服を脱いだり、着たりと言う時にさほど痛まなくなったのは有り難い。
ただ原因は未だ分からずじまいだ。しかし似たような経験をしたことはある。もう十数年前になるだろうか。朝、流しで洗い物をしていた時突然背中がぴっくっとなったような気がした。その瞬間猛烈に背中が痛くなった。あまりの痛さにその場にうずくまると、そのまま起き上がれなくなった。とにかく痛くて動けない。医者に行きたいが体を動かせないので、姉に電話するが通じない。やっぱり自分で行くしかない。仕事に行かなくてはならない時間だが、そんなことは言ってられない。取り敢えず体を動かせなくては話にならない。既に作業着を着ていたので寝転がりながら何とか着替えた。
次は体を起こさなくてはならない。壁により掛かりながら何とか起きる。車にさえ乗ればシートにもたれかかれるので、頑張って車に乗った。後は当時良く通っていた整骨院さんまで痛みをこらえて運転した。とにかく一番ひどい時は声も出ない位だった。
で、整骨院さんで見て貰う頃になると幾分か痛みが和らいだ。そして帰る頃になるとだいぶ楽になった。私はなんじゃこりゃあと思ったものだった。と言うのも治療を受けて楽になったと言うよりも、時間の経過で楽になったからである。
後で知り合いの人にこの事を話すと
「あ、それ私もなったことがあります。ギックリ背中って言うんですよ」
ギックリ腰ならいざ知らず、ギックリ背中とは初耳だ。
「いや、なった時は息も出来ない位強烈な痛みだったんだけど、時間の経過とともに段々楽になって行くところが不思議なんですよ」
と私が言うと
「そう、そうなんですよ。さっきまであれほど痛かったのが劇的に治っちゃう」
と仰るではないか。まさしく私が経験した奴と同じである。ギックリ腰じゃこんなに早くは改善しない。このギックリ背中はその時一度経験したきりで、その後は起きていない。
今回の肘も何にも変なことはしてないのに突然来た。ただギックリ背中と違って未だ痛みはある。しかし起こり方が非常によく似ているし、回復も割合早い。さすればこれをギックリ肘と名付けようか。でもこんな事はもう二度と起きて欲しくないぞー。
