すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

三年殺しのキノコ

 昨日の新潟日報の朝刊にドクササコによる中毒事件の記事があった。ここ暫くドクササコによる中毒は聞かなかったので、珍しいなと思った。それによると糸魚川市に住む60代男性はこの1日にドクササコををナラタケと誤って採取。親戚知人にも分け、計30人が食べたという。で、5日から7日にかけて男性と60代の妻、男性の親戚から貰ったという80歳代女性が症状を訴えたとある。

 ここで注目すべき事は二つある。一つはドクササコとナラタケとでは余りに形が違いすぎるからだ。仮にもキノコ採りをする人が間違えるとは思えないのだが・・・・。

ドクササコ。ご覧のように漏斗型をしている。カヤタケやホテイシメジ
間違う事は有ってもナラタケと間違えないと思うのだが、
ひょっとして幼菌が似ているのかも知れない。

ちょっと物が小さくてわかりづらいかもしれないけどナラタケ。
柄も傘も全然違うんだけどなあ・・・・・。

 もう一つの注目点は採取した日が1日で発症した日が5日という点で有る。つまりドクササコは食べて直ぐに症状が出ないのだ。食べた人や量によって発症期間は異なるが、概ね4〜7日ほどして発症する。このため本人も場合によっては医者もまさか数日前に食べたキノコが原因だとは思わない人が多い。そして症状は手足の先や男性の場合チ○ポコの先まで焼け火箸を押し付けられたような感じになって腫れ上がり、痛みの余り眠れなくなるという。医者も対処療法しか施しようがないという、まさに柔道で言う三年殺しみたいな真にいやらしいキノコなのだ。犯罪に使われたらこわいキノコだべ。

 昔は医学が発達していなかったから、このキノコを食べて発症すると村の呪い師なんかがお祓いをしたものだ。だから一種の風土病として扱われた事も有る。どう言う訳か日本海側に多く発生するキノコらしく、我が新潟県に発症例が多いというのも困ったものだ。前記の症状を呈する事からヤケド菌と呼ばれる事も有るらしい。そして症状が一ヶ月以上も続くと言うから、下手をすると衰弱死してしまいかねない。

 まあ、兎に角こんなキノコにはずぇ〜ったい中りたくないものだ。心配なのは30人の人が今回は食べたと言うから、すると残りの27人はまだ症状が出てないのかも知れない。潜伏期間の長いキノコだから、これからが心配だ。回復しても跡がケロイド状態になると聞いた事が有る。本当に残酷なキノコだ。

 親戚等に配ったりしたのは自分で食べても直ぐに症状が出なかったせいかもしれない。う〜ん、オイラも他人様にあげる時は充分注意をしなければ。