すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

藤城清治「光のメルヘン展」

 新潟市と言っても旧新津市であるがそこの新津美術館へ藤城清治の展覧会を見に行った。藤城清治は今でこそ誰にでも知られているが、まだ雑誌「暮しの手帖」に連載されている頃は今程ポピュラーな作家では無かった。しかしその独特の影絵の世界は私を強烈に引きつけて毎号その作品を楽しみにしていたものである。

 可愛い小人や動物たちが出てくるモノクロームの世界はメルヘンの世界へ誘ってくれた。やがてカラー化すると一層美しいお伽の世界となって私たちの心を癒やしてくれる。こんな作品を作る人はきっといつまでも純な子供の心を失わない人なんだろうなと思った物で有る。

 栃木県那須藤城清治美術館が有ってそこを訪れた同級生のHさんがとても素晴らしかったよと言っていたので、いつか訪れたいと思っていたが、図らずも向こうから新潟県にやって来てくれて嬉しい限りで有る。またその美術館の素晴らしさはNHKテレビでも紹介されていたので尚更で有った。

1997年に開館した新津美術館。まだ真新しい。我が柏崎市には本格的な
美術館が無いのが残念の極みで有る。 

 朝からの生憎の雨だったが、ある意味その方が落ち着いて鑑賞出来る。会場は平日にも拘わらず沢山のお客さんだった。作品はどれもこれも素晴らしく期待に違わぬ物ばかりだった。特に水と鏡に反射させた作品が立体感と奥行き、広がりを感じさせ見事だった。また作品をプロジェクターで床や空間に投影したりと見る者を飽きさせない工夫があちこちにされており、小さなお子さん達にも楽しんで貰える展示は心憎いばかりの配慮です。

 展示されていた作品の中で気に入った物は「こたつと猫」と題された作品だ。パッチワークで作られたこたつ掛けとくつろいでる猫や外の雪景色を眺めているネコちゃん達が何とも愛らしく可愛い。

「こたつと猫」(部分)

 余りに綺麗な作品ばかりでどれも喉から手が出る程欲しかったが、貧乏人の私にはとても買える代物では有りません。代わりに図録やカレンダー、クリアファイルなどを買ってきました。これで素晴らしかった展覧会を思い出すことが出来そう。

今の私にはこれ位しか買えませんがいい思い出が出来ました。

 周囲には県立自然植物園や弥生時代縄文時代の遺物の博物館、フラワーランドなどが有り、一日いても退屈しません。今度はお天気のいい日に是非植物園に来たいと思いました。また今度はやっぱり那須藤城清治美術館をいつか訪れてみたいとの思いが益々募りました。

広大な敷地に有る県立自然植物園の建物