さーて夕飯の材料は買ったと。ここのところ冷蔵庫の在庫整理ばかりしていたから、久し振りにリッチな夕飯にするのじゃ。と言ってもオイラの場合お魚が付く程度で大したことないんだけどね。でもビールは貰ったのが豊富に有る。糖尿病のオイラはビールはあんまり良くないんだけど、有るものは整理せねば。
帰ってきてお財布の中身を見てみると、小銭を入れて3千円ちょっと。はて今月はもう出る物は無かったかしら？ ん？新聞屋さんが来てないな。今日は28日。そうか、多分一昨日のライブに行った晩辺り集金に来たのかも知れぬ。だとすると今日辺り来る可能性が高い。拙い、来たらどうしよう？ 今手持ちが無いからまた来て下さいって言うのもカッコ悪いしなあ。そうだ、居留守を使ってしまおう。オイラ、チャイムが鳴っても出ないもんね。ああ、念のために明かりを消しておくか。いやいや、それだと必ずしも今日来る訳じゃ無いから、真っ暗な所で食事をするのもなあ。う〜む。すっかり新聞屋さんの集金を忘れていたぜ。今日は日曜だし、郵便局で金を下ろす訳にも行かないしなあ。 ままよ、悩んでいても仕方が無い。今日来ない事を祈って飯を作ろう。
と言う訳で拙者夕飯づくりに没頭していたのじゃが･･･・。
「ピンポ〜ン。」
「ハーイ！」
しまった。いつもの癖で反射的にインターフォンに出てしもうた。あれほど居留守を決め込むつもりでいたのに。拙い、どないひょ？新潟日報さんか。 しょうがない、財布の中身を掻き集めてみよう。
「日報さん、お幾らですかー？」
「3,093円です」
チューチュータコカイナ･･･・。おお、何とか有る。小銭混じりでちょっと恥ずかしいけど、金には違いない。それに集金人さんは小銭の方が有り難いんだ。等と勝手な理屈を付けて払う。
う〜、何とか虎口を脱したぜ。まあ、後は明日金を下ろせばいいや。とその時、
「ピンポ〜ン。」
「ゲッ、まさか赤旗では？ ど、どちら様？」
「赤旗の集金です。」
「うわー、やっぱり。くそ、今度も又反射的に出ちまったぜ。」
さて、今度こそ万事休す。
「あー、赤旗さん、お幾らでしたっけ？」
「823円です。」
財布の中を幾らよく見ても有る訳が無い。さっきほとんど有り金全部はたいちまったんだから。しかし「窮すれば通ず」とは良く言ったもので。この時咄嗟に貯金箱の事を思い出した。貯金箱の中身をさらえば有るかも知れん。貯金箱様、お願えだ。有っておくんなさい。で、必死こいて探すと500円玉が10円玉に混じって有った。しめた、これで財布の残りと合わせて払える。
結局払った残りは僅かに27円。今度こそもう誰も来るなよ。オイラ絶対死んだふりを決め込むもんね。それにしても今回は危なかった。オイラ本当に月末になると低空飛行だもんな。エー、そんな訳で我が家へ遊びに来られる皆様、くれぐれも貯金箱への浄財よろしく御願えしますだ。（知るか！）
まあ年金が来月頭には入る。それまでの辛抱じゃ。入るまで余り人に会わんでおこう。（笑）
