すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

三度目の常念岳登山その1

 夏に実現出来なかった恒例の北アルプス登山。今回は常念岳常念山脈盟主の山だ。標高2857m。登山口の標高が1260mだから標高差約1600mを一気に上る事になる。

 メンバーは今回もお散歩倶楽部と言うよりロートル倶楽部と言った方がいいお馴染みの面々、Uさん、Mさん、私。Uさんは4回目、私は3回目の常念岳だがMさんは初めてだ。Mさんは今回の登山のため全然トレーニングしてないようだが、果たして大丈夫か? 昨年燕岳を登ったからと言って山を甘く見てはいかんよ。自宅を朝4時に出発。一路安曇野の登山口に向けて出発じゃ〜。

 既に駐車場は何処も満杯。まだ土曜に登った人が下りてきてないため、車を置く所がない。しかしそこは流石すかんぴん。昨年の燕岳登山の時と同じように強引に置くスペースを確保する。
ふふふ、どんなもんだい。

最早置く場所がないと思われる所でも強引に空きスペースを見つけ
車を駐める。駐車場一番手前、後ろ向きの車が私の車です。

 駐車場から登山口までは一般車両はタクシー、観光バス以外通行禁止。で、1K以上の坂道を登山口まで歩かねばならない。ま、ウォーミングアップと言えば言えるんですが、山をやる人は山以外の所は歩きたくないのが本音なのです。さて歩いていると道の両側の空いたスペースにやたら車が駐められているではないか。えー、この道路は一般車両通行禁止だろ。どうなっているんだ? どうやらこの長い坂を歩きたくないノメシコキ共が駐車しているようですな。あー、オイラ達もそうすりゃ良かった。エー、いや、ゴホン、我々健全なクライマーは決してそんなルール破りはしないのであります。(ホントかな?)

道の両側に車を駐める不心得者はどこのどいつだ! 羨ましい事するな!

山の方のお天気は良さそうだ。青空にお山がくっきりと映えている。

登山口のある一の沢登山補導所に着きました。水もトイレもあるので
ここで登山届けも出すもの?も出し、出発です。時刻は7時15分。

歩き出すとキノコに直ぐにお目に掛かる。でも不食のキノコがほとんど。

道は一の沢コースの名前通り、沢沿いの山道を行きます。
所々岩がゴロゴロしていて歩きにくい。

歩いて間もなく大きな栃の木と鳥居がある山の神と呼ばれる所へ来た。
一応拝んだけど賽銭はあげなかった。(ケチッ!)

Uさんがハナイグチ発見。オイラは色弱だからこういう赤いキノコは
見つけるの下手なんだよー。(目のせいにするんじゃない!)

古池と書かれている地点に来ました。一句捻るか。「古池や〜」っと(アホ!)

で、続きは「ナラタケ沢山生えている〜」。

 ナラタケは帰りにでもじっくり見てから採って帰ろうと言う事にして、その後も何本かハナイグチを採りました。協議の結果、お昼の味噌汁に入れて食べる事に決定。まあ、何でも活きの良いうちが宜しいですな。でもこんな具合にあちこちキョロキョロしながら歩くものだからちっとも進みません。

アキノキリンソウ

王滝ベンチと呼ばれる沢の出合に来る。

あと3回ベンチがある。

ベニテングタケ。毒キノコなのに喰われている所を見ると、虫さんは平気なんだね。まあ、ベニテングは美味しいから。

最初はハナガサタケかと思ったが、良く見るとヌメリスギタケ(可食)のようだ。

何だろう?シロハツモドキかなあ。それともツチカブリかなあ。
ベニタケ科のキノコは裏をひっくり返してよく調べないと白い物は
皆同じように見える。

 エー、こんなにキノコばっかり紹介して、山登りに来たんだか、キノコ採りに来たんだか良く分からないのでありまして・・・。困ったもんだ。
どうもこの辺りから空模様が可笑しくなっていて、お山には知らないうちにガスが掛かっていました。あんなに朝のうちはよかったのに・・・。これだから山の天気は分からない。

ソバナ。リンドウ同様、色の濃いのやら、薄いのやら色々ありました。

サンカヨウの実

笠原沢出合い。

かなりガスが濃く漂い始めました。こりゃあもうあかんな。

 歩き始めて3時間半。UさんもMさんも疲労の色が濃い。11時に昼食の予定だったが、時間を15分ほど早めて食事にする。何せ腹が減っては戦は出来ん。先程採ったハナイグチを煮て豚汁の中へドボン。みんな食中毒で行軍不能になったりして・・・。(笑)

 昼食後UさんとMさんが協議して私に先に山小屋へ行って貰って早く部屋を確保しておくようにとの事。うーん、責任重大だべ。

いよいよ胸突き八丁と呼ばれる急登に差し掛かる。ここから山小屋のある
常念乗越(じょうねんのっこし)までが正念場だ。

ガスに包まれる隘路。左は崖だ。

 最終水場を過ぎても尚急登は続く。流石の私も足が重くなってきた。事に最近は運動をちっともしてない。走っていた時の筋力貯金はとっくに使い果たしてしまっているから尚更だ。あ〜、難儀だべ。

 第一ベンチに着いた。山小屋まであと800m、でも山道の800mって遠いんだよなあ。まあともかく一休み。昼食休憩後休まずに飛ばしてきたツケが出た。

漸く第3ベンチ。ゴールが見えてきたみたい。頑張んべえ。

アオノツガザクラ

森林限界を超えて漸く常念乗越間近。足が重い、ヒーハー、ヒーハー。

漸く着いた常念乗越は深いガスの中。なーんも見えません。
オーイ、山小屋はどっちだべ?

発電機の音を頼りに何とか山小屋発見。到着時刻12時45分。
所要時間休憩を入れて5時間半。13年前はここまで3時間で
来ているからエライ違いだ。それにしても全く鼻をつままれても
分からない深いガスだ。周りの景色は何にも見えない。

 頂上アタックする時間は十分あったが、疲労困憊の上このガスでは道の目印も分からなくて危険だ。第一頂上に着いたとて何にも見えやしないんだから意味がない。取り敢えず山小屋で3名分の部屋を確保。きっとMさんもUさんもこのガスでは山小屋の方角が分からないだろうから、外に出て彼らを待つ。

小屋の前にはヤマハハコが沢山咲いていた。

 ヨレヨレになりながらUさん、次いでMさん到着。よく頑張った。根性だべ。夕食前にお互いの腰やらアンヨやらをマッサージ。ちょっとでも手入れをして、明日の頂上アタックに備えねば。

 無事全員山小屋到着したお祝いにビールで乾杯!うんめえ〜!おつまみはちゃんと持参しておりますですよ。(しっかりしてる〜)

明日のために生ビールを飲んで鋭気を養わねば。

食堂続きのベランダからは槍・穂高連峰が望めるのだが
この時点ではガスでさっぱり。


 食堂の裏から槍・穂高連峰の一部が漸く顔を覗かせた。
槍の穂先はまだ雲に隠れている。

5時半から夕食です。この日の料理のメインはハンバーグ。
美味しかったですよ。

 部屋はその後どのグループとも同室とならず、我々専用となりました。
お陰でぐっすり眠る事が出来ました。さあ、明日こそ晴れておくれ。3度目の正直じゃー!