すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

忠臣蔵

 この時期になると必ずテレビで放映されるのが忠臣蔵だ。BS放送では昔の物を引っ張り出してきて流している。最近の地デジはつまらないから、こう言った物を見ている方が面白い。

 それにしても忠臣蔵は手を変え、品を変え、何度放送されたことだろう。もう筋は分かっているのにまた見てしまう。いや、筋が分かっているから安心感があるのだ。ちょうど水戸黄門が最後に葵のご紋が入った印籠を取り出し、へへーと相手を平伏せさせる、お馴染みのシーに似ている。ワンパターンだが、偉大なるワンパターンなのだ。

 視聴者は「刃傷松の廊下」から始まって「討ち入り」に至るまでをガムを噛みしめるようにじっくりと味わい尽くすという訳だ。最後に悲願が成就して最高潮になり、その後切腹という悲劇が待っているだけに、一層ドラマとしての完成度が高い。これほど良く出来たストリーはあるまい。

 だから何度焼き直しをやろうが、二番煎じと言われようが、忠臣蔵は受けるのだ。三枝成彰さんがこのドラマをオペラ化したが、日本の伝統芝居をオペラにしたのは着想が良かった。あちらの借り物のオペラでは無く、日本独自のオペラだ。これこそ日本人や日本文化を無効の人に知って貰うに格好の劇だ。「蝶々夫人」などを向こうのプリマドンナがやったところで、どんなに声が良かろうと、所詮けったいな日本人しか演じられない。逆に日本人が向こうのオペラをやったとて、相手の国の人に同じように受け止められてしまうだろう。だから日本人がやるオペラは「忠臣蔵」こそがふさわしい。

 と言う訳で今夜も見ました。さあ、これから112月14日に向けて、果たして何本の忠臣蔵が放送されるか、今から興味津々である。