すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

誰のための公僕か?

 閑人の私は午前、午後と森友問題の渦中の人物佐川前理財局長の証人喚問をずっと見ていた。だが肝心なことは「刑事訴追の恐れがあるから・・・」と言うことで話されず終いだった。証言前に包み隠さず話しますと言っておきながら、自分の保身を盾に何も話さないというのは如何なものか。

 そもそも公的文書を改ざんした責任は有ると認めながら、話さないというのは国民への公務員としての義務を果たしていないのではないか。今、国民の知りたいことはこの森友問題をしっかりと決着して欲しいと言うことだろう。そうでないと公務員に対する信頼は地に落ちてしまうからだ。

 今国内外は喫緊の課題が山積しているから、こんな事にばかり関わっていられないという意見も有るが、議会制民主主義が崩されかねない事態が起きたのに、それをうやむやにしては先へ進めないだろう。

 そもそもこの案件は1年以上もやっているのに、未だ決着しないのは政府が本気で取り組んでいないからだ。改ざん問題が発覚した時に「徹底的に膿を出し切る」とか「真相究明に取り組む」と言っておきながら、今日の証人喚問が終われば、与党側は早くも幕引きに掛かっている節が見受けられる。これに納得する国民は誰もいないだろう。

 それにしても安倍首相にはお友達関連の問題が(国会議員や大臣も含めて)多すぎる。自分のお友達関係については何をおいても庇おうとするし、利便を図る節がある。これは安部さんに権力が集中していることとも関係あるのではないか。

 今回のことも内閣人事局が省庁上層部の人事権を持つという弊害から起こっている。内閣人事局が任命権を持つと言うことに対しては必ずしも反対しないが、現在の小選挙区制度の下で首相に権力が集中し、今回のようなことになりかねない。やはり選挙制度は民意をなるべく正確に反映するようなものにするべきだ。

 今度テレビ局や新聞などが発信するニュースの中立性を要求する法律を改正する動きがあるが、益々安倍内閣のマスコミを統制しようとする動きが垣間見える。こうした動きの中で省庁のお役人が正確なデータを提示しなければ、国民は何を信頼していいか分からない。重ねて言いたい。公務員は政府のためのものではない。国民に奉仕するのが公僕なのだ。それを考えれば刑事訴追を受けて自分が犯罪者になることを恐れることより、国民の信頼を失うことの方がもっと恐ろしいことだと考えないのだろうか。

 あの福島原発事故の折、放射線被曝も顧みず作業に当たった人達の方が余程公務員らしいと考えるのは私一人だろうか。