すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

東京美術館巡り(無駄に長いです)

 高速夜間バスを利用して東京の美術館巡りをやって来た。もう翌日が近い10日の深夜23:53に柏崎を出発。途中2回の休憩停車を含むのだが、後部座席は揺れるのとエンジン音が大きく聞こえるので、中々眠れない。結局まんじりともせずに翌11日早朝4:30に池袋に到着。まだ薄暗い中、早朝の電車に乗るために駅内に入る。

 一応今回の美術館巡りは「ビューレルコレクション展」が開かれている国立新美術館、「名工の明治」の東京国立近代美術館工芸館、「プラド美術館展」の国立西洋術館を訪れる予定だ。まず新美術館から訪れる予定だが、最後の西洋美術館の終了時刻が午後5時半だから、遅くとも西洋美術館には午後3時までには入りたい。

 とは言えこちらは生粋の田舎者。東京の地理にはとんと詳しくない。況してや鉄道路線に関しては尚更だ。果たして上手く鉄道を利用して目的通り全部時間通りに見て回れるか、そこか問題だ。こりゃあまるでハムレットの心境ですな。(笑)

 さてまだ時間が早いので一旦明治神宮前まで行って神宮を参拝する事にした。折角ここまで来たんだからね。

早朝にも拘らず参拝者が結構いたのには驚きました。
きっと毎朝日課にしておられるんでしょうね。

神社に寄贈された日本酒の酒樽

こちらはワイン樽。いいですなあ、神社は貰いが沢山有って。(コラッ)

 朝食を摂ろうにもまだ何処のお店も開いてないので、そのまま新美術館の有る乃木坂まで歩く事にした。ところがこれが失敗で、結構な距離を歩く羽目になる。やっぱり田舎者は都会の地理がよく分かりません、アハハ。(コラッ、笑って誤魔化すな)

 途中青山霊園を通り、漸く着くには着いたがまだ朝の7時。開館は10時からなので開いてる訳が無い。朝食を食べながら時間を潰そうと思って周辺を探したが、やはり駅周辺と違って朝早くやってるお店なんて有る訳が無い。そもそも六本木ヒルズの辺りだから、やたら住宅が目立つ。しかも米軍基地が近くに有るものだから、飲み屋さんは多く有っても、普通の食べ物屋さんが少ない。トホホ、失敗したあ。こんな事ならまだ池袋の辺りをうろうろしていた方が増しだった。

 やむなく新美術館側のコンビニで弁当を買って食べる。幸いそこは休憩所が有ったので、落ち着いて食べる事が出来た。それにしても余り早く到着するのも考え物ですな。でもバスの便数が少ないんだから、しょうがないか。

漸く開館してチケット売り場で並ぶ人々。なおここが地下鉄乃木坂駅
繋がっていると後で知ったが、それこそ後の祭り。

新美術館はモダンな作りで、建物自体も中々面白かった。
これは入り口の所の吹き抜け。

中の空間は相当広い。

こちらは上の階から下を見たところ。

さて肝心のビュールレコレクションだが印象派を中心としたコレクションで結構な展示数が有って、見るのに大分時間が掛かった。ここまでに大分歩いてるものだから、一休みしながら見学しました。(笑)友人のKさんなんかはあまり印象派贔屓ではないから、ここは絶対見に来ないんだよね。(笑)でも私は絵画集で見た事も無い絵に出会えて満足でした。

モネの大作「睡蓮の池、緑の反映」。他の展示は写真を撮っちゃ駄目
なんだけど、この作品だけは何故かOKだったんだよね。
[

 さて今度は国立近代美術館工芸館で展示されている「名工の明治」展。実はここへ辿り着くのにも紆余曲折が有ったんだけど、恥ずかしいからそれは省略。(笑)ここはKさんがお勧めの所だ。ここも西洋美術館同様、以前来た事が有るが、皇居の近くに有り、建物も旧陸軍近衛師団司令部を改修して美術館にしたもので、建物も必見の価値ありだ。

 ここでの見物は何と言っても鋳金家鈴木長吉の「十二の鷹」。長らく当館で修復に取り組んできたそうだが、修復後のその姿は圧巻で、本物と見紛うほどの精緻さだ。ここの入場料はたったの250円。本当はオイラ65歳だったから、身分証明書が有れば只で入れたんだけど、残念ながら持ってこなかった。まあ、それはさておき、数々の明治の名工達に依る作品はどれもこれも見事だった。外国の作品を有り難がる前に、もう一度国内の芸術作品を見直す必要有りを痛感させられた。

国立近代美術館工芸館

 最後は上野に向かい、国立西洋美術館で開かれている「プラド美術館展」を見る事にする。オイラ。数年前にほんまもんのプラド美術館に行ってきてるんだけど、ツアーの悲しさでろくすっぽ作品を見ていられなかった。そこでこんどここで開かれるのを知って見に来たという訳だが、何の因果でスペインで見なくて、東京で見なくちゃならん。ああ、アホらし。

本日のトリは西洋美術館の「プラド美術館展」です。

建物の前の庭にはロダンを初めとした彫刻群がある。
これはロダン作「カレーの市民

 お目当ては何と言ってもオイラの好きな画家ベラスケスの作品だが、プラドの至宝「ラス・メニーナス」は当然ながら来るはずが無い。(笑)画集でお馴染みの作品だが、やはり本物を間近で見るのは迫力が違う。ずっと作品に寄って細部を見てみると、かなり粗く大胆に描いているのが分かる。こんな描き方でいいのかと思うが、離れてみるとちっとも違和感なく、リアルに見えるから不思議で有る。ベラスケスは印象派の先を行っていたのかも知れない。

 閑話休題、特別展だけで無く、常設展示も見て回ったから、えらく時間が掛かってしまった。ここはもうこれで三度の訪館だから、過去に見た作品も多いのだが、今回は新しく当館が購入した作品にお目にかかれて得をした気分になった。流石に東京の国立美術館は作品の質が違う。田舎では滅多にお目にかかれない作品ばかりだ。

特別展示の作品以外は写真を撮っても良い事が後で分かり、
遅ればせなから撮らせて戴きました。

日本の美術館は写真を撮っちゃダメって所が結構多いんだけど
流石西洋美術館。開けてる〜。

 やれやれ何とか無事に閉館時間の午後5時半までに見終える事が出来て良かったです。間に合わないと拙いので、お昼を食べなかったんだけど、ここで漸くお昼兼夕食?です。ビールの大ジョッキも頼んじゃいました。プハァ〜、うんめえ。

 さて帰りの時刻午後11:40までには大幅に時間が有るので、アメ横をぶらついたり、お店に入ったりするんですが、それでも時間を潰し切れません。止む無くまた池袋へ出てバス停探しです。朝降りた所と乗る所が違うと分かって、ヒヤッとしました。危なく置いて行かれるところでした。無事に乗車口を見つけてホッと一安心。安心したら何かお腹が減ってきたので、近くのお蕎麦屋さんで十割蕎麦を食べました。お値段380円也。ちょいと量は少ないけど、さっき食べたばかりだから、これで十分。でもこれってホントに十割蕎麦?(安いんだから文句言うな!)

 さてお迎えのバスが来て漸く帰路につく事が出来ました。本日の歩数は何と4万歩近い。ハア〜、疲れる訳だ。バスの中では当然のように白河夜船でした。家に帰ってきても直ぐにベッドへGO。ドタバタして忙しかったけれど、面白かったぁ。また行こうっと。(笑)