すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

バッハコンサート

 地元の東電エネルギーホールでバッハの演奏会があるというので、音楽仲間のHさんを誘って聴きに行ってきた。私の好きなバッハ。しかも無伴奏ヴァイオリン、無伴奏チェロ、チェンバロによるゴルトベルク変奏曲と来ては聞き逃す訳には行かない。もう開場前から真っ先に並んでいた。

 

 開場すると当然の如く最前列の真ん中辺りに陣取る。本日はノーPAで有るから、出来るだけ前の席で聴きたい。しかもチェンバロの音は小さいので尚更だ。ステージの上にはチェンバロが置かれていたが、思ったより小さく、細長く、平べったい印象だ。実は私はチェンバロの生演奏を聴くのはこれが初めてだったので、興味津々だ。

 

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 今日は気鋭の若手3人による演奏だが、どの曲も良く聴いている曲なので、どんな演奏になるか楽しみだった。まず最初はチェロで「無伴奏チェロ組曲第1番ト長調」である。カザルスの演奏と比べて幾分ゆったりとした演奏だが、少し力強さには欠けているようだ。しかし生演奏ならではのしなやかさと艶やかさがある。

 

 次いでヴァイオリンで「無伴奏パルティータ第2番ニ短調」である。こちらの方はこの難曲を良くこなしていた。殊更に最後の楽章の「シャコンヌ」は演奏時間が長いので、体力も必要だ。ただチェロもヴァイオリンもう少し響きがあれば、もっと良かったと思うのだが・・・。この辺りは主催者側が配慮して、演奏者の背後に反射板を置くなどの工夫をしてやれなかったものか。

 

 次はチェンバロである。演奏者の八百板さんは休憩時間の間、自ら調律をしている。中々これも大変だ。演奏が始まる。「ゴルトベルク変奏曲」は今ではピアノでの演奏が多い曲だが、元々はチェンバロで演奏された曲なので、どんな風に聞こえるか楽しみであった。演奏が始まる。凄く音量は小さい。レコードではチェンバロの音は聴いているので、音色は分かっていたが、音量がこんなに小さいとは思わなかった。しかもピアノのように打鍵の強弱で音量を変えられないから、尚更淡々とした演奏になる。しかしバッハの時代はこれが当たり前だったのだから、要は慣れの問題なのだろう。

 

 

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演奏前に調律する八百板さん。

 

 3人がソロを披露した後は3人揃っての演奏になった。これが中々良かった。何でもバッハの曲でチェンバロ、チェロ、ヴァイオリンが揃って演奏するのは数少ないそうな。中でも「ヴァイオリンソナタホ短調」が良かった。ヴァイオリン・ソナタを思わせる冒頭のヴァイオリン独奏に始まって、その後アンサンブルの演奏に変わる様が絶妙の調和を見せる。生演奏ならではの凄みを感じた。

 

 アンコール曲も当然バッハで、お馴染みの「G線上のアリア」だった。会場のお客さんは年配の方が多かったが、拍手喝采だった。この演奏が無料なんだから堪えられませんね。またもう一度機会が有れば、是非やって貰いたい演奏会だった。

 

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最後は3人による演奏である。

 

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はい、3人とも快く記念撮影に応じてくれました。

 

 演奏終了後、チェンバロの八百板さんがチェンバロの中を見せてくれたのは嬉しかった。気さくで飾らない人柄に好感が持てました。

 

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埼玉県の工房で作られたチェンバロだそうです。

 

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中も見事な装飾が施されています。

 

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鍵盤は2段になっています。ピアノみたいにペダルはありません。

 

 帰宅してからは夕食後早速「無伴奏ヴァイオリン」と「無伴奏チェロ」を」改めて聴いて、今日の演奏会を思い出しました。やはり名曲は何度聴いてもいいですね。

 それでは本日の曲の一部をお聞き下さい

 


J S Bach 無伴奏チェロ組曲第1番

 


バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004 シェリング

 


【 J.S.バッハ: ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 BWV 1023 】

 


ランドフスカ バッハ:ゴルドベルク変奏曲(1945)