すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

貧富の格差拡大

 平成の30年間は経済的に大した発展もせずに終わった。ただ自然災害に痛めつけられた時代のような気がする。政治的にもここ6年間の安倍政治により、データ隠蔽、忖度、数頼みのごり押し、メディアへの圧力などが目立つようになり、政治的にも経済的にも世界の趨勢から大きく取り残された感が有る。

 

 中でもここ、5,6年で一段と貧富の格差が拡大した。富める者は益々裕福になり、貧しき者は一段と貧しく、毎日の生活さえ覚束ないようになった。それなのに福祉対策は益々お粗末になり、テレビで皆さんご覧のように、将来の年金なんぞ当てには出来ない状況になっている。

 

 この年金だけで老後を送れなくなっているのは、年金制度そのものと少子高齢化の問題が切り離せない。しかし政府はこの少子高齢化はとっくの昔に予測していたはずで、それに何の対策も打ち出せなかったのは事実であろう。おそらく庶民の大多数は年金だけで老後を送れるとは思っていまい。これではこの先年金を掛ける者は減ってくるのではないか。

 

 そりゃあ、そうだろう。今、年金を掛けている者は果たして自分が掛けただけのお金を定年退職後に受け取れるであろうか?もし出来なければ、民間の年金保険にでも入っていた方が増しである。国民年金なら尚更で、貰える年齢になっても死ねば雀の涙ほどの弔慰金が来てお終いだ。これではアホらしくて年金を掛ける気など起こるまい。

 

 将来は一人の若者が一人の老人を支える所謂「肩車時代」が来るという。しかし、そうなるように仕向けているのは政府なのだ。働き方改革とやらで、非正規雇用の人間を増やし、終身雇用制の垣根を壊した事にも大いに問題が有る。企業側から見ると、いつでも首を切る事の出来る人間は有り難いし、労働組合の弱体化にも繋がる。政府のやり方に賛成する訳だ。

 

 アベノミクスで強引に株価をつり上げ、大企業や投資家に儲けさせても、それが社会に何ら還元されてない。いつになったらアベノミクスによる好景気の滴とやらは我々にしたたり落ちてくるのか?もう6年も経っているのだ。アベノミクスによるこの間の若干の景気の伸びは好調な世界経済に支えられたもので、決して政府の手柄ではない。

 

 そもそも少子化に対してどんな対策を打っているのか?子供は3人以上産んで戴きたいなどと発言して、顰蹙を買った大臣もいるが、産みたくても産めないのが現状なのだ。以前も言ったが非正規雇用の人と結婚したがる人がどれ位いるのだろうか?誰しも将来の安定を求めているのである。例え正規雇用の人と言えど、給料が中々上がらない現状で、結婚に踏み切れるか?

 

 先の国会答弁で安倍首相は共産党の小池氏に対して、大企業の内部留保を吐き出させる政策や、大企業優遇税制を止める事に異議を唱え、それでは不景気に陥るような事を言ったが、何の根拠も示せていない。それどころか、消費税増税なら益々不景気に陥るではないか。身内の自民党からでさえ消費増税に反対するものがいるのにである。

 

 庶民には益々負担を与え、富める者には益々負担を軽くする。これが政治か? 僅か数%の金持ちとその他の人々の資産が同じという現状はどう考えたっておかしい。古来、民が困窮して国が栄えた例しはない。一部の富裕層だけで国が成り立つ訳では有るまい。国の力というのは経済力の証でもあるが、どんどん経済力が落ちて来ている我が国が、外交で何を言っても耳を貸してはくれまい。

 

 「衣食足って礼節を知る」とは言われるが、国民が十分に足ってはいないのに、軍事費だけは増大する。国が無ければ国民も無いが、その国民は疲弊している。この際軍事費は疲弊している国民からでは無く、丸々と肥え太った大企業から寄付して戴いたらどうか? これだけ優遇税制を受け、儲けさせて貰っているのだから、それが当然であろう。

 

 庶民が富み、消費に回れば内需は増え、税収も上がる。何も消費税なんぞあげる必要は無い。もう一度言おう。民栄えずして国も無し。