すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

国家予算の使い道

 台風15号による千葉県の被害がかなり深刻になってきた、被害額は193億6700万円に拡大したそうな。しかもこれは現時点で有るから、更に被害額は増えそうだ。いくら天災とは言え、それだけで済ませていいものだろうか? そもそもこの所日本列島は毎年のように地震、大雨、台風と散々に痛めつけられている。災害が起来そうな所はもう少し予算を配分して災害に備えても良さそうなものだが・・・。

 

 今回はいつものように災害対策本部は設置されなかった。大した被害では無いと政府は高を括っていたので有ろうか。またマスコミも台風情報よりも組閣臨時ニュースを頻繁に流すと言った有様で、メディアの役目を果たしていたとは到底思えない。

 

 今回の台風は見方を変えれば地震より始末が悪い。それは大地震なら毎年起こる事はまず無いが、地球が温暖化している昨今、今回のような大型台風が毎年来たっておかしくないのである。それに対する備えは無くていいのかと言う事で有る。また災害復旧と言っても只で出来るものでは無い。必ず予算がいる。

 

 しかし国家予算が果たして災害対策にどのくらい割かれているか問題だ。どうも事前に備えると言うより、起きてから復興に当たると言う事で、後手後手に回っている。安倍首相自体が、台風の事より組閣の方が緊急性があると思ったのか、何の支持も出さなかった。これでは東北大震災の折、当時の民主党の対応をあざ笑ったが、自分も同じ事をしでかしたと指摘されても反論出来まい。

 

 台風被害に遭われた方は今後生活再建に向けてかなりの努力が必要となる。大変お気の毒だ。私も千葉県、茨城県には知り合いが多いから、なおさら他人事とは思えない。復興や生活再建に向けて政府の助力が必要なのは言うまでも無い。

 

 しかし何事にも金が要る。小槌を振ればお金が出てくる訳では無い。だが1機116億円もするF35戦闘機を追加購入する事を約束し、総額6.2兆円も予算を軍備拡張に使うのだったら、いくらでも災害対策費に回せるではないか。軍備は国を守るために必要と言っても、まだ戦後攻められた例しはない。また日本の防衛予算は英国に次いで世界第8位。決して少ない予算ではない。

 

 攻められてからでは遅いというかも知れないが、災害は現実に毎年起きているのである。起きてもいない事を必要以上に危機意識を煽り、防衛予算が必要という。最近の嫌韓報道を見ても明らかだ。政府に忖度をするマスメディアと一体になって、益々その度合いが強くなっている。今回の台風被害に対する政府の指示の手遅れを、いち早く糾弾したテレビ局が何社有っただろうか。相変わらず嫌韓報道を垂れ流していた。

 

 もうこれ以上防衛予算は余裕が有ったら、増やす程度で良かろう。寧ろ敵国は中国、ロシア、北朝鮮イスラム国と言うより、毎年やって来る自然災害だ。これで毎年少なからぬ死者も出ているのだから、こちらを何とかするのがスジというものだ。防災庁でも創り、必要な予算を回して災害に備えなければならない。大体F35戦闘機なんて運用30年で1機当たり307億円もかかる。単純計算して年に10億2千万だ。こんな無駄遣いは有るまい。

 

 日本がやる事は地球温暖化対策からいち抜けたと言っているアメリカを説得して、温暖化対策に一日も早く戻るようにすることであろう。そうでなければ毎年の自然災害でどんどん国民は疲弊する。それなのに防衛予算は天井知らずだ。明日食う米が無いのに、食料や金を供出せよと言われた戦中みたいになってしまう。消費税導入時に将来の社会保障や福祉に使うためと言った約束は反故にされ、無駄な公共投資に使われた事は記憶にまだ新しい。国民ももっと政府予算の使い道に目を凝らしているべきだ。そうでないと結局は自分にツケが回ってくるのだ。