すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

那須に遊ぶ(その1)

 行楽の秋だー、何処かお山へ連れてけー。ただし難儀でなくて景色が良くてオモロイ所。と、我がロートルクラブのUさんとMさんの注文がうるさい。そげな所が簡単に見つかる位なら苦労はせんわい。自分で探さない人はお気楽でええのう。ま、しかし、前回はUさんの提案で蔵王山へ行ったけど、中々良かった。ならば今回は拙者が一肌脱がねばなるまい。

 

 と言う事で選んだのが那須岳那須岳は栃木の名峰で三本槍岳、茶臼岳、朝日岳などの連山を総称した名前だ。今回はそのうちロープウェイで頂上近くまで登れる茶臼岳にした。そして茶臼岳周辺を巡り、次の日は那須町を観光しようと言う計画だ。那須天皇御用邸も有り、なかなかハイソな感じの町だ。サファリ・パーク、美術館、博物館など色んな施設が点在しており、とてもじゃないが全部は見て回れないほど有る。

 

 さて目的地の那須岳ロープウェイへの行き方だが、高速道路の北陸道磐越道東北道を経由する方法だと遠回りになる上、高速代も行き帰りでおよそ13,000円かかるとあってあっさりペケ。下道を行く方が距離数も少なく、しかもかかる時間も高速で行くのより30分ほど遅いだけだ。我々貧乏人グループは誰一人異存なく、これに決定。すこしグネグネ道は通るが、自分が運転しなくてすむのなら、文句は出ない。まあ、下道の方が景色はいいしね。

 

 と言う事で当日は早朝5時に我が家を出発。予定通り9時半に現地に着く。しかし駐車場は何処も満杯状態。やっと駐車場を出る車の後に駐車することが出来た。車を出ると風が強い。不吉な予感がしたが、案の定アナウンスで「本日は強風のため、ロープウェイの運行中止します」だとさ。

 

 あちゃー、折角お天気を確かめて朝早く出て来たのに、そりゃあないべ。未練たらしく風の止むのを待っていても、一向に強風は止む気配がない。しょうがないから初日と二日目の予定を換える事にした。

 

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那須岳朝日岳。荒々しい山容が迫力だ。

 

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我々が登る事になっていた茶臼岳。ロープウェイが使えないんじゃ、とてもロートルには登れましぇん。風は強いし、気温は低いし、虚弱体質の我々には無理。諦めて街観光に乗り出す。

 

 坂を下って行くと、「殺生石」の看板の有る所に来た。折しも大型バス2台が駐車場に入ろうとしている。我々の駐車スペースはもはや無いのだが・・・・。どっこい、そこは厚かましいすかんぴん。バスの運転手さんに何時に出るか確かめて、堂々とバスの真ん前に駐車する。こちらは30分も見物すればOKなんだから、バスに迷惑は掛けない。

 

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 「殺生石」の看板が有ったので、見物して行く事にした。

 

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千体地蔵。殺生石にやられた霊を慰めるためか?

 

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中国からやってきた金毛九尾の狐「玉藻の前」が悪さをするが追い払われ、ここ那須殺生石となって、通る旅人を毒気で殺したと言われる。まあ、硫黄ガスが噴出するので、こんな話が出来たのだろう。

 

 さて今度はMさんが訪れたいと言っていた「戦争博物館」へ行ってみる。博物館と言うから、それ相応の建物と思っていたら、なんじゃい、掘っ立て小屋みたいな施設じゃおまへんか。まるで日本兵の亡霊でも出て来そうな雰囲気だベ。それもそのはず、個人で建てた博物館だそうな。それにしてもよくこれだけ集めたもんだ。

 

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日本会議」の皆様方が見れば、涙がちょちょぎれるような佇まいですなあ。

 

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日露戦争で使用された28糎攻城砲。旅順攻撃で有名だそうな。流石にこれはおいそれと盗み出せまい。

 

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95式戦闘機。元々は複葉機だったらしいが、一枚取れちゃったのかな? MさんのガイドによるとNHKの朝ドラ「雲のじゅうたん」で使われたらしい。

 

 受付のおばちゃんの話だと「なんでも鑑定団」で紹介されて以来、泥棒が入るようになって困るという。収蔵品を集めた当人はもはや故人となられているから、尚更取り締まりが効かないのかも知れないが、いくらオンボロに見えても貴重な歴史の遺産。ドロちゃん、盗まないでチョ。

 

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 もう戦時中の物から戦後のガラクタまで何でも有る。

 

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まあ、こう言った物が盗まれるんでしょうな。アタシャ全然興味おまへんけど。

 

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こりゃあ、不気味。グアム島で発見された当時の横井さんを模した人形だろうけど、

こんな物を展示しなくともねえ。(笑)

 

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戦艦大和のかなり大きい模型。

 

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97式中型戦車と米国で製作の零戦エンジン。オイラにゃガラクタにしか見えないんだけどねえ・・・・。

 

 写真を沢山撮ったけど、あまり沢山紹介すると、Mさんみたいな軍事オタクと勘違いされるから、この辺でやめておこう。受付のおばちゃんとまだまだ話していたそうなMさんを促して次の場所へ行く。

 

 サファリ・パークが近くに有ったので、時間潰しに行ってみたが、入場料が一人2,800円。車持ち込み料金も取られるし、その上動物に車を傷つけられても保障無し、と言うので、あっさり見物は却下。物見遊山にそんなにお高い料金を払ってはいけないのです。

 

 さてお山へ行かないので登山用の昼食が余ってしまった。そこで道の駅「友愛の森」でそれを消化する事に。ついでにここでお土産も買いました。んで、午後から何処へ行くべえかと散策マップを見ながら、あっちへ行ったり、こっちへ来たり。あーあ、ガソリンの無駄遣いだベ。

 

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道の駅「友愛の森」で一休み。でも昼食はちゃんと用意してあるので、レストランなんかには入りませんよ。(ケチ!)

 

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車を走らせていたら、りんどう湖の側にお城みたいな建物を発見。ん、何だべ、こりゃあ。

 

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どうやら個人のお方が面白半分か、見せびらかしかしらないけど、建てたものらしい。まあ、かなりお金は掛かったろうねえ。それにしても物好きな。那須には沢山こう言った人がいるのかな?

 

 クラシックカー博物館」なんてのも有ったけど、べつにみんな見ないでも良いとの事でパス。じゃあ、私が行きたかった「藤城清治美術館」へ行くべえ。でもMさんは見なくていいから表で待っているとの事。キッタネー戦争博物館なんぞにご執心で、美しい物は見たくないのね。あっ、そう。芸術の分からん奴ちゃ。いいもーん、Uさんと二人で入るから。藤城清治の作品展は数年前新津美術館で見た事が有るが、やはりこの美術館で見たい。藤代清治の作品は昔まだ今のように余り有名で無かった頃、「暮らしの手帖」で見て以来のファンだ。

 

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門が和風なので少し驚いた。

 

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シルエットの猫ちゃんがお出迎え。木立の中の建物なので、とても雰囲気がいい。

 

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更に驚いたのは敷地にチャペルが建てられていた事だ。藤城さんはクリスチャンだったの?

 

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チャペルの壁には藤城さんの作品がステンドグラスとなって飾られていた。

 

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美術館入り口

 

 やはり見て良かった。藤城さんの作品はどれもこれも素晴らしく、数年前に見た作品と違った作品を多く見る事が出来、感激した。館内は撮影禁止なので、作品を紹介出来ないので残念だが、那須を訪れる機会が有ったら、是非見て欲しい。訪れた記念にちょっとお高いけどDVDビデオを買った。懐が侘びしくなるけど、しょっちゅう楽しめるので、頑張っちゃおう。

 

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木漏れ日が美しい。静かな落ち着いた雰囲気の森に美術館は建てられていた。

 

 さてだいぶ時間潰しをしたけど、Mさんによるとホテルのチェックインは夕方5時からなので、まだまだ時間潰しをしなければならない。何処へ行くべえか?散策マップを見ながらあーだこーだと言いながら、取り敢えず「エミール・ガレ美術館」へ行ってみる。しかし駐めてある車は1台も無く、如何にも人気無さそう。収蔵品も100点程なので、入館料は千円とリーズナブルなのだが、パスする事にした。じゃあ、何処へ? その時ガイドブックを見ていた私は偶然に「オルゴール・ミュージアム」を発見。ここだ、ここにすべえ。と言うのももう十何年か前になるが、諏訪オルゴール館を訪れた事が有って、大型オルゴールの素晴らしさが分かっていたからで有る。

 

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那須オルゴール・ミュージアム。堂々たる構えの玄関です。これは期待が持てそう。

 

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駐車場の有る前庭からは那須岳が拝める。

 

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スタインウェイの自動演奏ピアノ。1821年の製品だ。「エリーゼのために」を弾いてくれたが、とても素晴らしかった。こんなのを自宅に置けたらねえ。毎晩ピアノの生音を聞けるのに。

 

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ストリート・オルガン。こんなのが目の前で鳴っていたら楽しそう。

 

 このオルゴール美術館は諏訪に有るそれより随分収蔵作品が多い。しかもどれも綺麗で鳴らせそうだ。実際、時間帯に応じて様々なオルーゴールを学芸員の方が解説し、鳴らしてくれた。お客さんにとってはこれは有り難い事だ。リピーター沢山有りそう。(笑)

 

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オルゴールにはシリンダー型とディスク型が有る。これはシリンダー型。

 

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これはディスク型。ディスクを交換する事によって、様々な曲を演奏出来る。

向かって左、ラッパが見えているが、これは蓄音機兼用型のオルゴール。

 

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これは凄い。パイプオルガンの自動演奏器。こんなの初めて見た。

 

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時計兼用の大型オルゴール。もうこうなると調度品ですな。

 

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12枚を演奏出来るオートチェンジャーのオルゴール。アメリカ製。これがゼンマイだけで駆動するのだから、昔の技術は大した物だ。音も低音がしっかり出ていて良かった。

 

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オルゴールだけでなくシンバル、太鼓、鐘なども鳴らせるまさに楽隊屋オルゴールだ。

 

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振り子時計。欲しいよー!

 

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蓄音機のコーナーも有った。

 

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蓄音機の王者クレデンザ。

 

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オルゴールの上に載せて回転させる人形。これはジュモー製。これだけでも十分価値がある。(笑)

 

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オルゴールの有る生活を描いたジオラマ。良く作ってあるなあ。

 

 さてさて時間いっぱい十分堪能させて戴きました。ホテルのチェックインの時刻まで暇潰しが出来たようです。ホテルに帰って風呂に入り、お待ちかねの夕食です。私達はすき焼きを選択。勿論お酒も飲みますよぉ。翌朝のバイキングも欲張ってお腹一杯食べました。これで宿泊料金8千円なり。安い!また来なくっちゃ。(笑)運転疲れとお酒の酔いも手伝って、私が一番早く眠りに落ちました。さーて明日はロープウェイが動いてくれるかな?

 

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はい、夕食は豪華にすき焼きでーす。