すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

プロの技

 マーさんは地元FM局の部長さんだが、局が来年には新しい市庁舎へ引っ越すというので、古い設備の撤去に追われている。なるべく自分が出来る事は自分で行って、少しでも経費をかけないようにしているのは、見上げた心意気だ。まあ、貧乏会社だから、そうでもしなくちゃやって行けないって事もあるんですけどね。

 

 そのマーさんが旧高柳町平成の大合併柏崎市に組み入れられた)の中継設備を撤去したいと言う。片付けられる物は足繁く通い、撤去したが、アンテナ設備だけが残った。それも自力で行いたいから、私に手伝ってくれと言う。

 

 まあ、マーさんの頼みなら嫌とは言えないが、屋上にでも取り付けられているアンテナで、そんなに長くは無いアンテナだろうと思っていたので、高を括っていた。しかし撤去日近くになって、専門の電業社さんにも頼んだという。あれほど金はかけたくないと言っていたのに、何でじゃーとそのときは思った。

 

 しかし、当日現場に行って物を見せて貰うと、これが何と電柱の高さより高い鉄塔の先に取り付けられたアンテナだったのだ。高柳は今年こそ雪がほとんど無かったが、普通なら積雪2m以上にもなる名にし負う豪雪地帯。アンテナ設備は大雪用の特注品だった。全部ステンレス製で、それなりに重量もある。個人の家のFMアンテナなんぞとは比べものにならない。

 

 これを見て私も電業社さんに頼んで大正解だと言った。例え、私が登るにせよ、マーさんが登るにせよ、生きて無事に帰ってこられるとは思えない。(笑)撤去費用はプロに頼めば高額になる事は分かっているが、ロック・クライミングの経験さえ無い我々には到底歯が立たない。金を惜しんで大怪我でもすれば、反って高く付く。

 

 当日は3名の電業社さんの従業員の方が午前10時半に2台の車で見えられた。現場を見ても平然としている。流石プロやのう。早速撤去に取りかかる。3人の中で長と思われる方が色々と指示して、後の2名の方が鉄塔に取り付く。

 

 梯子の固定の仕方、鉄塔に取り付いてからの身のこなし。どう見ても我々と違って、少しも怯んだ所が無く、それでいて的確に仕事をしている。見事だ。それに第一使用している道具が違う。我々は彼らが使っているような、そんな便利な道具は持っていないから、もし仮に鉄塔に取り付いても、怖がらずにあんなにテキパキと動けるだろうか?ノーに決まっている。やっぱりプロは違うベ。

 

 第一私は高所恐怖症なんだから、果たしてあんな高い所まで登れるかどうか、まず怪しい。況んやそこで作業するなんて、ブルル、滅相も無い。一抜けますよ~ん。そして彼らが取り付いている鉄塔は薄い鉄板で出来ているブリキの親分みたいな物だから、コンクリート製の電柱とは違って、激しく揺れる。業者の方のお話だと、コンクリート製の電柱でも上の先っぽの方では、やはり揺れるそうだ。それがこんな薄鉄板の丸筒みたいな鉄塔では揺れに揺れてしょうがない。下で見上げていて、揺れてるのがはっきり分かるのだから、柱に取り付いている当人たちはもっと感じているに違いない。

 

 1時間半ほどの作業で無事に鉄塔は下ろす事が出来た。予想通り、アンテナは結構重かった。ステンレス製と言う事で、アルミと違って腐食もしてないようなので、再利用が可能なのは有り難い。我々だけで行ったら、(果たして出来るものだろうか?)無傷でアンテナが下ろせたとは思えない。

 

 彼らの作業ぶりを見て、プロはやはりプロじゃのうとつくづく感心した。よく銭の取れる芸と言う言葉を聞くが、さながら彼らの仕事は銭の取れる仕事と言う事になるか。まあ、私にはいくら回数を重ねても到底その職業には就けそうも無いなと、思うのでありました。ハイ、精々このブログで好きな事を書いてる方が性に合ってるようで。(笑)

 

ボーッと彼らの作業を見ていて写真を撮るのを忘れていました。これはアンテナを下ろし終わってからの写真です。でもね、ほら高いでしょ。こんな所で作業するなんて素人には無理、ムリ。

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撤去したアンテナは二つに分けられるが、それでも乗用車には積めなかったので、これも電業社さんにお世話になり、彼らの車に積んで貰いました。

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