亡くなったＮ君の遺品を整理していたら、私と彼が一緒に買ったレコードが出てきた。あの頃は面白そうなレコードが有ると大阪のレコード屋さんから通販で買っていたっけ。
ジャズのジャンルや思考がほぼ一致していたから、同じレコードを買う事が多かった。そんな訳で今回私が持っているレコードと同じ物が沢山有った。このまま誰かに譲ってもいいのだが、どうせならクラシック・ジャズが好きな方がいい。Ｎくんが好きだったレコードを受け継いで貰える。
と言う訳で私が思い浮かぶ人はただ一人。私が家庭教師をした生徒さんの父親でＳさんという方だ。全くあの頃は息子さんに教えると言うより、Ｓさんと雑談しに行っていたようなものだったなあ。（笑）
Ｓさんは私の兄より一歳年上で、色んな事を教えて戴いた。私にとっては逆に人生教師、趣味教師だったかも知れない。これじゃ教えに行ってるんだか、教わりに行ってるんだか、分かりゃしない。（笑）
オーディオの事、ジャズの事、カメラの事、哲学の事、政治の話、スポーツの話、話は多岐に及び、深夜までＳさん宅に居座って大変ご迷惑をかけた。（笑）
そんな訳で好きだったジャンルのジャズ・レコードは如何と伺ったのだが、もう断捨離に入られているとの事。寧ろオーディオ機器やレコードの始末をどうしようかと考えておられるとの事だった。私が教えた息子さんはオーディオにもジャズにも興味なし。うーん、世代間のズレを感じますな。（笑）
そんな事から久しぶりに会って酒でも酌み交わすかという話になった。Ｓさんはゴルフ練習場を始めてから全く音楽とは疎遠になってしまったようだが、35年前は一緒に県内のオーディオ店をあちこち訪れた仲だ。もうここ30年近くゆっくりと話を交わした事はない。お互いに歳を重ねてしまって、体の方より口の方が達者になってしまったが、残り少ない人生、懐かしい思い出話が話せれば楽しいなと思っている。
