固定電話を止める家が増えてきている。我が町内でも若手の世帯は大抵携帯かスマホである。考えてみればそれでちゃんと繋がるし、話も出来る訳だから固定電話を持っている必要は無い。尤も書類に未だに固定電話を書き込む覧があったりするのは固定電話が有る世帯の方が財産が有り、信用出来ると思われているのであろうか。
まあ、そういう事では無いと思うが、確かに居を構えて固定電話を置いて有る家はやたら住む人が移動するとも思えないので、それなりに信用されているのかも知れない。一方固定電話だと詐欺電話や勧誘電話、与太ファックスなどの迷惑電話がかかってくることが頻繁にあるから、これも困りもので有る。料金を取られて詐欺電話などの危険性があるなら、いっそ止めてしまった方が良かろうとなるのもおかしくない。
実際私もたまにそう思うこともある。しかし固定電話の方が料金は安いし、長電話などには便利なのである。だから中々止められない。しかしトイレに入っている時に電話が鳴って慌てることも度々で、こんな時にはスマホの方がいつも身につけているから有り難い。
私みたいに一人暮らしならスマホだけで十分なのだが、昔から固定電話は商売柄置いてあったので今更中々止められない。スマホや携帯は余り知らないところからかかっては来ないが、固定電話は電話帳に名前が載っていることもあって未だに商売をやっていると思われて、その関係の電話が有る。
ところで電話帳に個人宅の名前が載らなくなって久しい。まあ、申請すれば戴けるそうなのだが、未だかつて戴いたことが無い。住所を調べるには便利だったし、引っ越したことやなんかも分かるので大いに役立っていた。それが個人情報を守るという観点から無くなったのは残念だ。そもそもそこまで個人情報を保護する必要が有るのか？インターネットで調べれば、ゾロゾロと個人情報が出て来る。なのに今更である。
まあ、だから私の所では昔の個人宅の電話番号が載っている電話帳を未だに持っている。古すぎてもはや役に立たないところもあるが、無いより増しである。でもスマホばかりが通信手段となれば、これら電話帳はホントに要らなくなるだろう。時代の移り変わりはしょうがないですね。
昔、電話が無いおうちの人が有る家の方にお願いしてそこに電話をしてくれるよう電話を掛けてくる人にお願いしていたことがある。またその逆もやっていた。この電話を借りることも今では全く無くなってしまった。しかし考えてみれば不便だったあの頃の方が詐欺電話などという物も無かったし、SNSでイジメ、中傷なども起こることも無かった。便利になって反って被害が増しているとはおかしな社会ですな。文明の利器が文明の凶器とならんことを願うばかりである。
