すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

立山雄山登山でメロメロになるの記(その3)

 さてあまりゆっくりも休んでいられない。ここから先はお山の頂上まで一直線の急登だが、夏休みとあって小学生の団体などが詰めかけていて、押すな押すなの大渋滞の状況になっているからだ。まあ、今思い起こせばこの時はもう脚に来ていたようなので、私は無理に頂上を目指さなくても良かったのだ。何せ一度登ったことがあるのだから。

 

 だが恐らく優しいマーさんは私がここで待っていると言えば頂上へ行くことを諦めるだろう。それでは折角ここまで来ているのに気の毒だ。幸い渋滞しているので頂上への歩みは牛の如くだ。これなら行けるかも知れないと歩き出した。

 

さて後は1時間程登ればOKなのだが・・・。

 

ご覧のように大渋滞である。

 

登っている途中でTJAR(トランス・ジャパン・アルプス・レース)の選手達が次々と下ってくるのに出会う。これは富山県魚津市を出発して静岡県静岡市迄の約415Kをアルプスを越えて横断するレースだ。どうやら選手達は剱岳を越えてやって来たらしい。こちらは雄山一つでゼエゼエ、ハーハーなのに凄い連中だ。

 

幾ら疲れていても山の写真はしっかり撮りまっせ。これは浄土山方面。カールにはまだ沢山の雪が残っている。

 

ヒーハー、ヒーハー。な、何とか三の越まで来た。頂上に立つお堂が良く見える。後もう少しなんだけどなあ。私のアンヨは限界に近づいている。

 

眼下には黒部川が見えるが後立山連峰裏銀座の山々はまだ雲の中だ。

 

 頂上へたどり着くまで一体何度腰を下ろしただろう。漸く頂上へ着いた。休憩しようにも何処も人で一杯である。ともかく雄山神社お堂の側に休むところを見つけてお昼にする。時刻は12時半になっていた。すると2時間近くも一の越からここまでかかったことになる。やれやれ。

 

 食事を摂ったがどうにも足下が定まらないような感じだ。極度の疲労の為どうも脚に来ているようだ。ここでゆっくり休憩出来ればいいのだが、こんなに混雑しているとそういう訳にも行かない。

 

 雄山の頂上でお祓いをして貰い(お祓い料700円也。以前は500円だったようだが諸物価値上がりの折止むを得ないだろう。)下山にかかる。

 

頂上は人でごった返していた。

 

お祓いをして貰うところはまさしく雄山のてっぺんにある。落ちたら一巻の終わりです。(笑)

 

神主さんはかき入れ時です。(笑)

 

頂上の山座同定盤。混んでいてゆっくり見ることが出来なかった。

 

少し晴れ間が出て来て裏銀座の山々が少し見え始めたが肝心のお山の頭が見えない。残念じゃ~。

 

 もう私の脚はヨタヨタ。どうにも脚に力が入らない。そして疲労しているのに無理に動いているから少し気分が悪くなってきた。案の定下山途中で何度も吐く。だがお昼に食べたおにぎりはとっくに消化していて吐くのは飲んだ水ばかり。オイラの胃は消化力がいいのねー。(笑)吐いてばかりいては脱水症状になるからとマーさんが何度も私にお茶を飲ませてくれた。

 

 もうこうなると下山なのに休憩、休憩、また休憩の連続だ。それでもマーさんは慌てなくていいからゆっくり降りろと言ってくれる。優しい男だ。

 

ヨタヨタになっても写真家魂?はしっかり有る。雲間から槍ヶ岳と思われる山を激写。

 

 一の越山荘まで降りてくるのにどれ位時間を使ったことか。後はほぼ石畳で楽な行程なのだが、弱り切った私の脚はそれでも言うことを聞いてくれない。その後も休憩の連続だ。こうなると帰りのバスの時間が気になってくる。マーさんに最終バスの時間を訊くと午後4時か4時半だと言う。ゲッ、もう4時10分前だ。こりゃあ、4時だとするともう間に合わない。頼む、4時半で有ってくれ。言うことを聞かない足を無理にでも引きずって室堂ターミナルに急ぐ。

 

漸く石畳の所の道に来た。雄山上空は青空が見えてきた。

 

雄山を振り返る。ガタガタの腰と脚で良くあそこまで行ってきたなあ。マーさんには迷惑を掛けたけれど。(笑)

 

 漸く室堂ターミナルに着いた。時刻は午後4時10分。バス最終便は4時半だったので滑り込みセーフ。何とか今日のうちに帰ることが出来る。立山駅で土産を買い、駐車場を出たのは午後6時10分だった。かなり余裕を見た登山だったが、脚が駄目になった私にはそれでも余裕が無かった。高齢者で嘗てクライマーだった人が体力の衰えを軽んじて山で動けなくなる例が後を絶たないが、我が身もしかりでそろそろ引退の潮時と感じた。後の余生は音楽鑑賞とお絵かきだな。それとたまの山菜採りとキノコ採りか。(笑)

 

立山駅。戻ってきたぞ~。(笑)