今日は(今日も?)閑だから午後から久し振りにモノラルシステムでモノラルレコードを聞いた。ついでにヨーさんが直してくれたオルトフォンのSPU-Aのカートリッジを付けて直っているか試してみた。うん、大丈夫。流石ヨーさん。これでまた当分このカートリッジを使えます。有り難や、有り難や。(笑)
ところでSPU-Aはステレオカートリッジだがモノラルレコードに使っても中々いい音がする。いつもはモノラルカートリッジのオルトフォンCG25Dを使うのだが、今日は修理後のお試しと言う事も有って使っている。
さてモノラルレコードはモノラル針で再生せよとはよく言われる事だが、確かにモノラル用のカッティング・マシーンで刻んだものならそうかもしれないが、今はウェストレックスにしてもノイマンにしても全てステレオ用のカッティング・マシーンで刻んでいる。つまりステレオ溝で左右同じ音を入れているのである。
だからステレオ溝ならモノラル針を使うよりステレオ針を使った方がいいと言われる所以である。確かに大いに納得できる話だ。昔の本当のモノラル盤なら確かにモノラル針も真価を発揮できるのだが、再発盤のステレオ溝モノラルレコードではトレースという点ではステレオ針の方がいいのかも知れない。
そのせいか今日はいつも使っているCG25Dより若干音は細身ではあったが、周波数レンジは広く、余り歪みも感じられなかった。う~む、今度からこれで行こうかな。音はオルトフォンらしく低域寄りで音の重心が下がったようで誠に良い。ただ色気と切れの点でフェアチャイルド225Aには叶わないが、溝に対する追随性はこちらの方がいいような気がする。
だから本当は10インチレコードや真性モノラル盤などはモノラル針を使い、ステレオ溝のモノラル盤はステレオ針を使えばいい事になる。実際そうやっている人もいるようだが、何分にもカートリッジの音色もある事だから選択は難しい。(笑)
ともあれモノラルのHiFiレコードは本当に音が良い。楽器の音がいきいきしている。これを聞けばCDは言うに及ばずステレオレコードなんて糞食らえですよ、アアタ。(まあ糞だなんて、なんてお下品な)モノラルは広がりがないから駄目だとか、人間は耳が二つ有るのだからステレオ・レコードがいいのだなんて訳の分からない事を仰る御仁がいるが、そう言う野郎はオーディオも音楽も分からぬ輩である。(また野郎だなんてお下品な言葉をお使いになるのね)
私は音の良いモノラルレコードが好きだ。現に我が家のジャズ・レコードはステレオよりモノラルの方が多い。(笑) ところで本当はモノラルという言い方はちょいとおかしいんだよね。バイ・ノーラルに対してモノーラルなのであって本当ならばステレオフォニックに対する言葉だからモノフォニックと言わねばならないのだが、誤りが定着してしまったからしょうがないか。(笑)
まあ、とにかくモノは便利なのです。アンプもモノラルアンプ1台で済むし、勿論スピーカーも1台で済むから場所をとらない。何度も言うようですが音楽を楽しむのにステレオで有る必要はないのです。私は若い頃はモノラル・ラジカセ1台で十分楽しんでおりました。反って今より熱心に音楽を聴いていたようです。(笑)
最近はアナログ・レコードの復刻がめざましいが、どうせやるなら本物のモノラル・レコードを復刻しておくれ。まあ、しかし流石にそれはないでしょうな。(笑) ともあれ我々世代は良い時代に生きたものです。