私が畑を借りているOさんから部落で行われる「稲虫送り」を見に来ないかと誘われた。訊けば昔から伝わっているこの辺りの部落全部の伝統行事だそうな。そう言えば昨年の今頃畑へ行った時、どんど焼きをやったような跡が有るので、正月でも無いのに今頃何をやったのかなと思っていたのだ。
実は稲虫送りはまだ見た事が無かったので、有り難くお誘いを受けた。日が暮れて暗くなる晩の7時半頃からあちこちの部落から煙が上がる。いよいよこの部落も開始です。
暗くなり、太鼓の音が響き、笛の調べが聞こえていよいよ始まりです。
長い松明を銘々が持ち、これから火を付けます。
ちなみに私も外部のただの見物客なのに、松明を持たされました。(笑)
貴重な体験だから、ま、いいか。
松明で稲わらで組んだ塞の神みたいな奴に一斉に火を付けます。
川沿いの土手、田んぼの傍らでやっているので安全ですよ。
でもちゃんと消防署が見に来ていました。(笑)
さあ、最後の仕上げです。長い棒で燃えかすを思い切り天高く
跳ね上げます。
みんなの協力により、稲を食べる害虫共はしっかりと退治された事でしょう。帰りに田んぼの側の草むらで蛍が光っているのを見つけました。淡い光でカメラには捕らえられなかったけれど、これは稲虫送りの豪華な光とはまた違った風情がありました。