すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

職人芸術

 「なんでも鑑定団」が好きでよく見るが、出てくる品物に全部興味がある訳では無い。いわゆる芸術品や名職人の作った物などとは違い、数が少ないからと言うだけで高い値が付いている物には全く興味が無い。(例えばオモチャの類)中でも良くこんな物を作ったなー、と思う作品にお目にかかる事があるが、それを見るにつけ、昔の職人のすごさを思い知らされる。それは別に工芸品で無くとも良いのだ。鉄工場で作られる製品でも良い。加工するに難しい物を技術で見事に製品化する。これも一種の芸術と言っても良いと思う。私の友人の亡くなられたお父上がまさにそれだった。どこの鉄工所でも加工しづらい物を独自の創意工夫で仕上げる。それでいて決して自慢しない。まさに職人の鏡みたいな人だった。今は高価な専用機械で手がける物を、この方は汎用旋盤でやってのけるのである。考えてみれば昔の腕の良い職人は皆そうだったのである。だが今はコンピューターや専用機械の導入でこの技術が伝えられなくなってきている。一個、一個手作りの品物は大量生産、大量販売、低価格と言った現代事情にそぐわない事は確かだ。しかしだからと言ってこのまま消えてしまうの悔しい。「和風総本家」で下町の職人技術が良く紹介されているが。大抵はその人一代で、その方が亡くなられたら多分その技術は継承されないだろう。何とか自治体なりが「伝統工芸技術職人」か何かに指定して、継承する人を広く公募し、育てるための補助金を出す事は出来ないだろうか?(個人的な商売に補助金を出す事は難しいと思うが・・・)
 ともあれ昔の名工の残した作品は見ていてもイイナ〜と思う。折しも夕方Mさんがやって来てそんな話になった。さて我が家のお宝は?と言うと全く無い。強いてあげるとすれば亡父が最後まで骨董屋さんに売らなかった鉄屑の中から見つけた銀の大黒様である。だがこれとても名工芸品と呼ばれる代物では無い。でも金に困ったらいくらかにはなると思うが・・・あ、そう言えば何処にしまったんだろう?引っ越しのどさくさで忘れてしまった。私が死んだらこの大黒様も継承されない。どないしょ?