すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

ハサ掛けの道

 黄金色の田んぼもここへ来てあっという間に刈られつつある。田圃から急に稲が無くなると一気に秋が来たようで、少し寂しくなる。私の子供時代はコンバインなんて無かったから、稲は刈った後はハサにかけたものだ。これが秋の風物詩で道の両脇にかけられたハサの間を通って学校に通ったものだ。このハサと言うものは地方によって様々な形があるが、当地柏崎はごくオーソドックスなハサ木の間に横木を渡して稲をそこにかけたものだ。所々風でハサ木が倒れないように、風の通り道として一部稲をかけないで穴が空いている。ハサ掛けの道を通ると強烈に稲わらの香りがしてきて否応なしに秋が来たと実感したものだ。ハサ掛けに使う為に植えてある木はハンノキと言われているが枝打ちがちゃんと成されている。これが田圃の畔や道路の道沿いに植えられていて、のどかな田園風景を形作っていて絵心を誘うものがあった。今ではコンバインや乾燥機の普及でハサ掛けの必要が無くなったのでハンノキも切られてしまってほとんど残っていない。木が残っていると田圃が木の陰になり稲の生育が悪いという理由からのようだ。だがハサ木が並んだ風景は今も私の郷愁を誘う。出来ればもう一度あの風景を見てみたいものだ。