「オーイ、K先生亡くなったみたいだぞ」
同級生のO君が昨日電話で知らせてきてくれた
「え、いつ?」
「俺がさ、葬儀会場の前で仕事をしていたら、葬儀告知の看板が新たに立って、そこにK先生の名前が有ったんだ。」
「変だなあ。昨年K先生のお宅に電話をしたら、息子さんが出て、先生は少しボケちゃいるが、元気だって言ってたんだがなあ。ま、年齢が年齢だから、亡くなってもおかしくはないんだけど…・。ところで年齢はいくつになっていた?」
「八十何歳かになっていたけど…」
「あれ、確か先生はもう90歳にはなってる筈なんだけど。俺たちが中学生の時、既に四十代だった筈だから。」
「まあ、でもKなんて名前そんなに多くはないと思うんだけど。ましてや名字だけでなく、名前まで同じなんだから。」
「うん、それはそうだけど、女優に同じ名前の人がいるし、昨年こんな事が有ったんだ。ウチの本家筋に当たる人の名前を新聞のお悔やみ欄で発見したんだよ。年齢は同じ位だし、所在地も同じなんだ。でもまさか本家さんに電話して訊くのもなんだし、そちらにいる俺のいとこの息子に訊いてみたんだ。そうしたら同姓同名の人だったんだよ。近所に住んでいたらしい。だからなあ・・・・。」
「分かったよ。でも一応知らせておく。」
「あんがとさん、俺も他の奴らに知らせておこうかな。」
と以上のやりとりが有った。そして今朝早く再びO君からの電話。
「オーイ、昨日亡くなった人、やっぱり人違いだったよ。所在地も違うし、年齢も81歳だそうだ。今日地元の新聞を見て分かったよ。スマン、スマン。」
「ああ、そうかい。やっぱりな。年齢が違うから変だとは思ったんだよ。それにしても同姓同名ってのは有るもんだな。」
「じゃあ、まあ、そう言うことで。」
亡くなられた方には悪いが、人違いでホッとした。それにつけても昨年のウチの親戚の時と同じような事が起きたので、改めてビックリでした。