すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

新カートリッジ(本日はマニアの方専用です)

 亡きN君の遺産とでも言うべきESLのカートリッジをヨーさんにあげ、修理して使って貰った所、音が柔らかく、それでいて力感に欠けない音だったので、すっかり惚れ込んでしまった。フーさんに話した所、ESLのカートリッジなら何本か有るので、送ってあげるから使ってみたらとの事。ただし、皆満足な状態じゃないから修理して使ってくれと言う。そして直ったら、うち1本を自分用にするから送って欲しいとの事。アイアイサーだね。

 

 で、届いたのは3本。うち1本はSP用で、残り2本はモノラル用。ヨーさんは既に私があげたモノラルLP用を持っているから、SP用をあげて、モノラル用を私とフーさんで分ける事にした。ヨーさんはダンパーや巻き線など、色々改良を重ね、本日私の所へ持ってきて下さった。

 

 早速音出し開始です。相変わらず音が柔らかくいい。しかし、どうも時折り音がびびるし、少し音の安定感に欠ける。ヨーさんがこの針は案外針圧を掛ける必要があるんだよと仰る。そこでESLのカートリッジが大体何グラムくらいの針圧が必要か、本で調べると5~7gと結構な針圧だった。先ほどは大体3g程度だったから、びびるわけだ。まあ、こんな時のために先頃針圧計を買って置いて良かった。

 

 さて針圧を掛け直し、改めて試聴です。う~ん、いい。我が家の今迄のカートリッジでこんな音を出した物は無い。確かに周波数レンジは狭いが、それが全然気にならないのだ。表現はおかしいかも知れないが、音がとにかく静かだ。音が柔らかくても決して腰砕けにはならない。力感不足は感じないのだ。正直アルテックのシステムで長時間ヴォーカルやクラシックを聴くのは辛いと感じていたが、このカートリッジならいくらでも聴けそうである。そしてこの分だと段々オートグラフの出番が少なくなりそう。(笑)

 

 ヴォーカルを聴いていて感じたのは、そこに人がいて自然に歌っている感じがする事。アルテックで聴くと、音がくっきりとして、力感もあり、これはこれで悪くないのだが、たまに声がうるさく感じる事がある。それがこのカートリッジは全然無いのだ。一聴すると何の取り柄もない、普通の音のように聞こえるが、決してそうではない。普通の音としか聞こえない者はまだまだ修行が足りないのだよ。

 

 ESLはオルトフォンのアメリカ版とでも言うべきカートリッジだが、昨今のオルトフォンのSPUシリーズとはだいぶ趣が違う事を痛感した。やはり私みたいに昔の装置を使っていて昔の音楽を聴く者には、昔のカートリッジが相性が良いのだろう。最新のスピーカーは特性は良くなってきていても、どうも音楽を聴かせてくれるスピーカーが少なくなってきているように思う。スピーカーと反対の動作原理のカートリッジも同様じゃないかと思う。

 

 とにかくこれでまたレコードを聴く楽しみが増えました。カートリッジをプレゼントしてくれたフーさん、修理してくれたヨーさんにこの場を借りて厚く御礼申し上げます。まあ、これでまた早々にはあの世へ行けなくなりましたなあ。(笑)

 

デンオン103専用アームに取り付けているため、針圧調整に1円玉を乗せております。(みっともない!)

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私のカートリッジは針先が折れていたので、ヨーさんがステレオ針の0.7ミルを付けてくれました。そのせいか音が明るく、しなやかに、そして弾むように鳴ります。いい事尽くめだぁ。

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