すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

薬屋さん

 ピンポ〜ン。チャイムが鳴ったので玄関に出ると家庭用常備薬を置いていく薬屋さんだった。実はこの薬屋さんは最近我が家に出入りし始めた方で以前は我が家には二件の薬屋さんが入っていた。しかし一軒は最初に薬を置いて行くと我が家を忘れてしまったのか、それともウチが留守がちなので会えなかったので諦めたのかは知らないが再び来る事はなかった。従っておいていった薬や包帯その他は丸儲けとなってしまった。もう一軒は大分長く出入りしていた薬屋さんで前記の薬屋さんより前から我が家に出入りしていた。私は薬はほとんど使わないのだが友達のNさんが我が家に来る度、風邪を引いただの、頭が痛いだの、歯が痛いだの、胃の調子が悪いだの、手を切っただのと言ってやたらと我が家の薬を使う。これでは彼のために我が家は薬代を払っている様なものだった。薬好きにも困ったもんだ。そんなに薬が好きだったら我が家に遊びに来る時は薬持参で来いよ、全く。で、この薬屋さんとは長い付き合いだったが、Nさんが遊びに来る回数が減るとめっきり薬を使わなくなった。またこの薬屋さんは自前の薬を作っていなかったらしくメーカーの薬を売っていた。ところがよく調べてみるとこれが結構高い。自分で街のドラッグストアーや薬屋さんで買った方が余程安い事が判明した。以来私はこの配置薬を全く使わなくなってしまった。それからは何度我が家を訪れても薬は一向に使った形跡がないので件の薬屋さんは全くの無駄足となってしまうのであった。で、或る日私は
 「ウチは両親とも亡くなって私一人で御覧の様に薬を使わないので薬箱をお引き取り下さい。」
と言うとむこうも納得したのかあっさり引き下がった。それから数年の月日が流れるのだが昨年家を新築したら今の薬屋さんがやって来たという訳である。私はうちが私一人である事、滅多に薬は使わない事、(因果と体は丈夫で怪我をしても薬はほとんどつけないし、風邪で寝込んだ事は40年以上無い)を力説してお引き取り願おうとしたのだが、どっこい相手はセールスマン。そんな事じゃあ簡単には帰りませんよ。
 「置いて貰うだけでいいんです。そりゃあ怪我や病気をしないのが一番なんですから。」
と中々引き下がらない。私としてはまー、いいか、どうせウチの薬箱の薬は古いんだし、たぶん薬は使わないのだからと言う気持ちで引き受ける事にした。それからの訪問は今日を入れてたぶん3回程度だったと思うが予想通り薬は使ってない。いつもサービスに何か試供品を置いていってくれるのだが、悪いね〜、只取りだよ。果たしてこの薬屋さん何回の訪問で我が家を諦めるか興味津々である。(悪い奴じゃの〜、我ながら)