すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

アイドラー・ドライブ・プレイヤー

 オーディオ仲間のミーさんが局用ターンテーブルの53プレイヤー(日本コロムビア製)を買うという。これはプロ用だから一般には中々出回っていない代物だ。しかも製造中止になって一体何年経つだろう。ちなみに我が家の53は昭和46年製である。NHK局内で使われていた物だ。今年が昭和99年に当たるから、差し詰め我が家のプレーヤーは御年53歳である。我が家へ輿入れしてから30年。その間モーターが脱落しただけで、ただの一度も故障した事が無い。流石プロ用である。

 

 このようにこのプレイヤーは耐久性が有るだけで無く、音もアイドラー・ドライブだけにがっしりしている。ベルト・ドライブなどのへなちょこな音とは訳が違う。流石日本のEMTと言われる所以である。でも現行のプレイヤーでこの方式を採用しているのはほとんど無いと言って良いだろう。それはどうしてもモーターのゴロ音が付属してしまうからである。まあ、流石にEMT927などの高級プレイヤーになればそんな事は無いが。

 

 でもそれでも太いがっしりした音が欲しいので少々のゴロ音なんぞ気に掛けていられない。まあCDに慣れた人にはとても我慢が出来ないだろうけど。(笑)本当に腰の入った音はDDやベルト・ドライブでは得られないと私は思っている。

 

 私が最初にアイドラー・ドライブを使い出したのは30代に入ってからだ。ガラード301を使い出してその音に嵌まった。以来茨城のジャズ喫茶をやっていたSさんから2連の53コンソールを譲って戴き、1台はKさんに譲り、空いた穴に301を乗せていた。それからプレストのプレイヤーが手に入ったので、ガラードは売りに出した。

 

 以来現在の家になってからもプレストは使っていたのだがターンテーブル周辺のゴムが減ったりして些か改良したり、大分ガタが来たりし始めたのでこれも売りに出した。尤もこれには今使っているコモンウェルスのプレイヤーを入れる予定が有ったからである。しかしもう片方の53は依然として頑張ってくれている。有り難い相棒です。

 

 最近はアナログ・マニアの方でもアイドラー派は少数になってしまったようだが、まあ、止むを得まい。何せ耳にする機会が余り無くなってきているだけに、その良さが中々知られないのは甚だ残念だ。尤もその方が自分だけが楽しんでいられるという変な優越感が生まれるが。(笑)

 

 アナログレコードを掛けてCDと同じ様な音を出していたのでは意味が無い。それならCDの音を追求すべきだ。何も無理してアナログをやる必要は無い。金が掛かるばかりである。(笑)アナログもやっているというカッコ付けは無駄だ。アナログをやっていればマニアという物ではない。CDオンリーでも素晴らしくいい音を出している方もいる筈だ。私達はまだCDが誕生する前からオーディオに拘わっていたからこうなったので、時代が違えば案外私もCD支持派になったかも知れぬのだ。ただ私が今聞いている音はCD再生の音とは大分違うので今更CD派には乗り換えられない。

 

 どうやらこのアイドラー・ドライブとモノラル・カートリッジの音が私のオーディオの原点になっているようだ。