すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

日本人はすぐ馴れる

 いよいよ衆議院選挙の告示が近づいてきてTVでも朝から晩までなのかとその事で喧しいが、いつもその事で思う事が有る。

 それは日本人は一旦物事が決まってしまうとあっさりとそれに馴れてしまってその後はその事に拘らず、以降も認めてしまう事だ。例を挙げてみよう。我が市における原発で有る。建設される前はあれほど激しい反対運動が有ったにも拘わらず、1号機が建設されてからはおとなしいものである。1基より2基。2基よりも4基の方がどんどん危険が増すのだが、市民の皆さんは大概無頓着だった。

 消費税導入の時もそうである。導入前は侃々諤々の議論が国会でも行われ。売上税の時は頓挫した。やがて消費税と名を変えた時は通ったが、それでもかなりの抵抗があった。ところが3%から5%なる時は、導入時ほどの抵抗がない。8%の時はお上が決めた事だからしょうが無い差みたいな雰囲気だ。

 安保法制もそんな傾向がある。法案成立前はあんなに国会前で騒いだのだから、今回の選挙でももっともっと争点になっていいのだが、肝心の国民の方が覚めてしまってそちらに関心が無い。政府の方もどうも国民のそう言う性質を見透かして、どんな手を使っても法案が通ってしまえばこちらのものと言った考えが透けて見える。

 まあ日本国民はお人好しというか、お上に弱いというか、呆れてしまう。これが外国ならデモ、ストライキなどの抗議行動はおろか、暴動までも起きてしまうだろう。全く日本人は礼儀正しいと言うかおとなしい。やがてそれを許したツケが将来回ってくるとも知らずに、のほほんと生きている。

 事実東北大震災での福島での原発事故がそれを物語っている。もし全国にこんなに原発が広がっていなければ、果たして福島に原発が出来たかどうか。そして福島の原発が1基だけだったら事故処理ももっと容易になっていたかも知れない。

 だから今度の消費税アップも安易に考えてはいけないのだ。寧ろ消費の落ち落ち込みの元凶だった税率8%を元の5%に戻させる運動をやってもいいくらいだ。

 憲法改正に関しても同じだ。私は決して憲法改正がいけないとは言わない。だが「蟻の一穴」の例えにもあるように最初はあまり国民がこれくらいなら改正してもいいだろうと言う所から手を付け、徐々に危険な方向に日本を導きやしないかと心配なのだ。現にその兆候は始まっている。共謀罪法、安保法制などである。まあ中国の東南アジアや我が国領海における侵犯と似たような所が有る。じりじりと範囲を広げて行くというやり方だ。

 このやり方は国民性が分かっていてやるという卑怯な方法だ。要するに日本国民はな政府に舐められているのである。森友、加計学園問題然りである。時が経てば熱しやすく覚めやすい日本人はあまりその事を問題にしなくなると言う訳である。そのためにしきりと北朝鮮の脅威を必要以上に煽り立てる。

 本当は今度の選挙は安倍政権の政治公約をちゃんとチェックする選挙の筈だ。一番の公約であったアベノミクスは大企業には効果をもたらしたものの、我々にはちっともお陰が廻って来ない。大企業の内部留保は史上空前になったが、景況感はさっぱりだ。失敗を認めないのか、安倍さんという人は他を攻撃するのは実に上手いが、自らにも厳しくなって欲しい。

 われわれ国民もいい加減に舐められてばかりいないで、同じ事をしようとしたら再度怒ってもいいのではないか。今度の選挙では国民性も問われているのである。