さて雨にせき立てられるように中越戸に向かいますが、雨はあっという間に上がり、また日が差してきました。ほーら、やっぱりお天気は良くなるんじゃないか。こうなると一同益々スローペースに。(笑)
Mさんはラジオの番組収録とばかりに、MDプレイヤーを片手に何やらブツクサ言いながら歩いています。それによると、なになに、アンヨが痛くなってきたから、上権現は諦めて中越戸から下山するとな。そして同行のUさんとヒソヒソ密談に及んでいる様子。
「おどれら、なーにゴチャゴチャ話してるねん!上権現まで行くんやで−!」
だが笛吹けど踊らず。彼らはもう中越戸までと決めているようです。度々途中で立ち止まって彼らを待ち受けたりしてましたが、遂に
「すかんぴんさん、俺たち中越えで待っているからさあ、一人で上権現へ行ってきて。」
「え、中越えからは往復1時間はかかるが、待っていられるかい?」
「うん、休憩がてら待ってる。」
との事なので、ここはすかんぴん登山隊を代表して私一人勇躍上権現へ向かう事になりました。
縦走路はイワウチワ、タムシバ、オオカメノキ、アズマシャクナゲ
などがこれでもかと言うほど咲いており、疲れた体を癒やしてくれました。
写真は山を背景に(左から荒沢岳、越後駒ヶ岳、八海山)咲く
アズマシャクナゲとタムシバです。
上権現堂山がハッキリと見えてきました。待ってろよー。直に行くからなあ。
上権現左後ろの山は毛猛山、檜岳か?
中越戸に到着しました。下山はここからすることになります。
もうここからは私一人で上権現を目指します。冬道と夏道が交互に
現れてきます。あっ、マンサクの花が咲いている。
守門岳(向かって左の山)、浅草岳を背景にオオカメノキの花が
咲いていました。
縦走路を下り、鞍部に辿り着きました、いよいよここからが
上権現への頂上アタック開始です。手始めにこの雪の壁を登らないと。
アイゼンを持ってきてなかったので、雪道の急坂は中々骨が折れる。特に私の登山靴は履き古したおヤクザさんの靴なので尚更だ。ゼーゼー、ハーハー、つ、疲れるぜい。やっぱり歳には勝てんなあ。14年前ならスイスイスーダララッタだったのに・・・。
特に頂上直下は一段と急登になり、雪と泥で滑りに滑った。ヒーヒー、フーフー、あとちょっとじゃ。頑張んべえ。でも気楽に頂上から降りてくる人達が恨めしい。(笑)
漸く着きました。中越戸から35分。予想より5分オーバーしたけど、ま、こんなもんでしょう。体力低下しているからね。それはそうと頂上、広〜い。前は雪が沢山有ったし、ガスもちょっと掛かっていたからから分からなかったけど、今日は快晴だから良く見渡せる。昔のガイドブックでは周囲は灌木に覆われて見通しが利かないって書かれてたけど、木を切ったのかしら? 結構良く見えますよ。山頂にいた方に写真を撮って貰って直ぐに下山する。Mさん達、お腹をすかせて待っているだろうな。(その3に続く)
着きましたあ。少し灌木に邪魔されてはいますが、越後三山方面も
しっかり見えます。
弥三郎婆の隠れ跡と書いた標識が前に来た時は鐘と共に有ったんだけどなあ。
朽ちてしまったか。
ちなみに14年前の5月1日に登った時はこんなでした。これからすると
今年はかなり雪消えが早かったようだ。
私も若かったねえ。あっ、素顔を晒してしまった。ま、いいか。(笑)
同じく14年前の秋に登った唐松山が見える。唐松山登山口から
こちらへ登るルートも有る。早く登りたいならそちらのルートをどうぞ。