食料在庫が乏しくなってきたから、スーパーへ買い出しに行かねばならぬ。財布の中身が残り5千円ちょっとしか無いから、今日行く店は安売り店の業務スーパーだ。買いすぎないように慎重に計算して買わねばならん。
ここへくるとつい余計な物を買ってしまうから、必要な物以外はなるべく見ないようにしよう。えーと今日は何を買うんだったかな？ あ、そうそうコーヒー豆をまず何を置いても買わねばならん。コーヒーを切らしたなら、出入り業者共に何を言われるか分かったもんじゃない。
お魚に納豆に、豆腐、油揚げ、冷凍餃子、キノコ･･･。ああ、ワインが切れていたな。この周り、ワインがなかったんで安い焼酎で我慢したからな。今日は買って帰ろう。えーと今日は金がないから、いつもの千円ワインよりちょいとグレードを落とすか。あ、850円の赤ワインが有った。うん、これでいいや。どうせ大して味は変わらんだろう。
さてこれで大体目的の物は買った。全部で2,800円程か。うん、これならまだ2000円は財布に残るな。よしよし、我ながら計算したとは言え、上手い買い物をしたわい。レジで並んでいる間に、偶然昔私が家庭教師をしていた時の相手方のお母さんに会った。私が教えた息子さんの消息などを聞いてるうちに私の順番が来た。
店員さんがレジを打っている時、ふとレジの電光表示を見てみると、私の予想金額を突破しているではないか。ありゃあ、これはどういうことだ？ そうこうしているうちに合計金額が出た。合計4,411円也。えっ、嘘だろう。オイラちゃんと計算したのに。おっかしいなあ。
慌ててレジシートを見ると、何とワインが2,380円になっているではないか。そ、そんなバカな。確かに850円だったのにぃ。でもバーコードで計算してるんだから間違えるはずはないしなあ。そう言えばこのワイン、いつもの奴より、何となく高級そうだ。やはり私が間違えたのか。クソー、紛らわしいところに置いておくんじゃない。私は自分で良く見てなかったことは言わないで、店に責任を転嫁したい気分になった。
さてどうしよう？ 間違えて買ったから換えてきたいと店員さんに頼み込むか？ でも安い物から高い物に換えるんだったらまだいいけど、その逆はどうもなあ。一旦買った物を値段がこちらの思惑と違うからと換えたんでは、第一、男の沽券に関わる。（変なところで男の沽券を持ち出すのね）
おまけに私の後ろの方は先程私と話していた人で、こんな事をしていたんでは、如何にも私が貧しいと思われる。（事実貧乏じゃねえか）しょうがない。諦めよう。あー、いつものワインを買っておけば良かったな。ちょいと節約しようと思ったばかりに･･･。それにしても危うく金が足りないところだった。この上「お金が足りないから、このワイン返してきますぅ」なんて言ったら、尚更みっともない。
あーあ、高いワイン買っちまったな。（まだ言ってる）しょうがない、普段飲んでるワインの倍以上の物を買ったんだから、今日からは節約して晩酌は普段の半分の量にするぞ。（ホントに貧しいのね、オタク）諸君、酒を買う時はよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜く、しっかりと値段を確かめてから買うようにしようぜ。（アンタばっかりだよ、確かめないのは）
