先日我家に出入りをしている薬屋さんが薬の在庫の検査にやって来た。チェックしてみて薬が使われてないと見るやおずおずと
「あの〜、お薬使われてないみたいなんで薬箱引き揚げても宜しいですか？」
「ええ、どうぞ、どうぞ。引き揚げて下さい。私も全然使わないんで申し訳ないと思っていたのです。でも言ったでしょ？ウチは薬を使った事無いって。」
「はい、そうでしたね。あのまたご入り用になりましたら、その時はよろしく御願いします。」
「はい、その時は声を掛けますね。」
と円満に引き取って戴いた。それにしてもちょっといたずらが過ぎたかな？最初に頼みに来た時にあくまでもしっかりとお断りしておけば良かったのだ。使う気がないくせに、からかってやろうという気持ちが湧いたのかも知れぬ。（悪い奴！）
だが私が薬を余り使わないのは事実である。なにせ高校3年以来風邪を引いて寝た事は無いし、胃薬はそこらに生えているセンブリを採ってきて乾燥させて煎じて飲んでいるし、少し位の傷などは元々買ってあったマーキュロや油薬を塗って済ませている位だ。それにしても営業に見えたお若い方はいくら何でも少しは使うと思ったのだろう。残念でした。だから言ったじゃ無いの。前の薬屋さんも私が余り使わないから引き揚げたんだと説明してあげたのに。若者よ、年寄りの意見には素直に耳を傾けるように。いい勉強になったね。うふふ、それにしても面白かった。（ホントに悪い奴！）
