友人のＳさんが亡くなった。まだ56歳という若さであった。病名は急性リンパ性白血病。成人での1年間の発症率は10万人に一人という病気である。彼は同じ町内に住み新聞社の記者として忙しく取材していたが、そう言えばこの所姿を見かけなかったなと思い当たった。1年程前に発病して入院していたらしい。迂闊と言えば迂闊だった。もっと早く分っていればお見舞いにも行けたのだが・・・・・。
白血病と言えば今年町内のＵさんがやはりこの病で亡くなっているし、骨髄性ではあるが私の同級生のＩくんも一昨年亡くなっている。今更ながらこの病の恐ろしさを感じずにはいられない。突然発病し亡くなってしまう。それもまだこれからへという若い人を死に追いやってしまう病に怒りを感ぜずにはいられない。
Ｓさんは好感の持てる人だった。他人の喜びを自分の喜びに出来る人で正直他人からあまり嫌われることはなかったと思う。私の家が完成した時も訪れてくれて我が事のように喜んでくれたのを思い出す。定年を前の死であった。退職したならばあれもやろう、これもやろうと夢を描いていたに違いない。だがそれも今は叶わなくなった。救いは子供達が成人し皆立派な若者に成長してくれたことである。今は只冥福を祈るのみです。安らかにお眠り下さい。合焦。
