畑を貸して戴いてるOさんの所へお米を買いに行ったら清酒を1本戴いた。
「八石」という地元の山を名前にした地酒だが。醸造元の社長が亡くなったため、作り手がいなくなったのだそうな。だからこの先この酒はもう出回っている物しか飲めないことになる。言わば幻の酒という訳だ。
もともと柏崎に有る酒蔵としては一番小さな酒蔵だったから、ほとんど市外では、いや市内でもその地域ぐらいしかお目に掛かることの無い酒だった。家内工業みたいな醸造元だったから、極端に石高が少ないのだ。この酒蔵ではもう一つ「杉の露」と言う酒も造っていた。どちらも飲んだことがあるが、地酒ならではの味わいだった。後を継いで造られる方はいないのだろうか?また一つ柏崎の特産物が消えることになり寂しい。
地域の人に愛され、営んできた商売を辞めるのは、その酒蔵も断腸の思いだろう。せめてはその酒の味を皆が大切に覚えておいて欲しいものだ。