すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

日本国を征服す(長いです)

 「日本国を征服す」と言っても三島由紀夫みたいにクーデターを起こし、国を乗っ取ろうとした訳では無い。日本国とは新潟、山形、両県境に有る山の名前で有る。山の名前に「岳」とか「山」「嶺」など所謂山を表す言葉が付かないのは、私の記憶ではこの山と谷川岳向かいに有る「白毛門(しらがもん)」くらいなもので有る。

 山名もさることながらこの山が県境に有ることにも興味を引かれた。無論山というものは県境に位置していることが多いので、然程それ自体は驚くに当たらないのだが、この山に関する伝説からいつか行って見たいと思っていたのだ。

 ただそれから十数年経ってしまった。行かなかった理由は当時は体力が有ったからである。僅か標高555mの低山、いつでも登れるとの自負が有った。しかし最近の体力の低下を考えると、ここら辺で登っておかないとこのまま終わってしまうかも?の危惧に駆られたのかも知れない。

 しかし何と言っても県境の山。当地柏崎からはかなり遠い。それでも今は高速道路が朝日まで通っているからかなり近くなったのだ。以前は新潟市までしか高速は開通していなかったから、もの凄く時間が掛かったものだ。この山を長らく敬遠していたのはそんな事情もある。

 車を飛ばして2時間半。現地到着。本日は新潟県側の小俣登山口から登り、山形県側の蔵王登山口に下りてくる予定だ。まさに県を跨いでの登山である。以下写真を中心にガイドです。

登山口の側の擁壁に貼り付けられている銅板プレート。
う〜、、。何か有り難い感じがしますなあ。

小俣登山口。立派な木の門が立っています。

最初は鬱蒼とした杉林を行きます。

松ヶ峰広場と呼ばれる休憩地点に来ました。この辺りから
広葉樹林帯に変わります。

ブナが目立つようになってきました。

蛇逃峠(じゃのげとうげ)呼ばれる付近に建っている
東屋に到着しました。ここは帰りのコース、蔵王登山道
との分岐点でもある。

県境を表す杭、残念ながら字が薄れてほとんど読めない。
境界はこの杭を挟んで右、左では無く、表、裏の関係のようだ。

鷹待場と呼ばれる地点に来ました。ここまで天候は時折日差しは
有るのですが、風が強く空も雲で大部分覆われてぱっとしない印象です。

頂上に着きました。かなり広く立派な避難小屋もありました。
5月5日がこの山の山開きだったので、今日はまだ時間が早いせいか
それ程人は来ていませんでした。

頂上から幾つか山は見えましたが同定出来ませんでした。
残念ながら鳥海山は雲間に隠れたか、この日日本に流れてきた
黄砂のせいか分かりませんが、見ることが叶いませんでした。

遂に日本国を征服?頂上の展望台には何故か日章旗が掲げられていました。

 小屋にあるスタンプを紙に押し、それを麓のお店で見せると証明書
を発行して貰え(500円)後で家に登頂証明書が送られる仕組みに
なっています。勿論発行して貰いましたよ。

 下山時には天候が回復し、青空が見えるようになってきました。この頃から大分頂上に登山客の姿を見るようになりました。さて下山はあっという間に先ほどの東屋の分岐点まで戻りました。ここから山形県側の蔵王登山道です。道がかなり急なせいか、登ってくる人には全く出会えませんでした。楽しみだったイワウチワの群落はお花が終わったらしく、見ることが出来ませんでした。

登山口近くにある蔵王権現のお堂。

蔵王登山道入り口

出会った花

 今回は期待していたとのとは裏腹に花らしい花にお目に掛かれませんでした。残念。まあ、毎度お馴染みの花ですが写真をあげます。

チゴユリ。最初から最後までこの花につきまとわれました。(笑)

椿

ミツバツツジかな?

ムラサキヤシオツツジ

タムシバ

唯一輪イワウチワが残っていました。

下界の花の方が反って良かったような気が・・・。水芭蕉

山吹

この花は?

下山後

下山後は蔵王登山口から小俣登山口まで歩きますが、この間が小俣宿と言って古い宿場の面影を残しており、中々面白いです。

小俣宿の始まり。(山形側)

家々の戸口には屋号を表す木札が下がっているのが興味深い。
多分今でもお互いに屋号で呼び合っているのでしょうな。

屋号の上に必ず屋号を表す記号?みたいなものが書かれている。
例えば□に吉は角吉と読むのだ。上の場合はマスだがこの場合は?

登山証明書を発行してくれる酒屋さん。当然お酒も扱ってます。(当たり前)
参考までに屋号はカネチョウさんですな。幟にあるように「日本国」と
名付けられたお酒も売られてます。ちなみにもう一軒この宿場に発行所が
有ります。

古い宿場の佇まいを感じる通り。

これはまた立派なお屋敷です。

宿場の最後の所(新潟県側から言うと入り口)に郵便局がありました。
この辺りは何でも日本国に関連付けちゃうんですな。

帰りの車中で岩清水と呼ばれる所に川に掛かる丸太の一本橋を発見。皆代わる代わる橋の真ん中まで行ってみました。手すりが無いとかなり怖い。(笑)

最後に旧山北町のゆり花温泉(笹川流れに近いです)に寄って
汗を流して帰路につきました。
入湯料350円は安い!遠くなければ又来たいんだけど。(笑)