洗濯物を干している時、俄に催してトイレに入る。ふぅ〜。いやー、出るものが出るとスッキリしますな。やはり人間一日に一回は出すものを出さないとあきまへん。これぞ健康の証。
さて事が済んでお尻の始末に取りかかろうとした時、ナイ! 肝心のものがペーパーホルダーに残っていない。ああ、そうだった。昨日用を足した時、全て使い切って、後で補充しておかなくちゃと思っていたんだっけ。しまった。すっかり忘れていた。ど、どうしよう。まさか手で拭く訳にも行かんし。(アホ!)
う〜、弱ったぜ。辺りを見回すが、紙らしきものは一切見当たらない。
「嗚呼、遂にカミは我を見捨てたり」
なんて言ってる場合じゃない。かみさんはいないから紙を持って来てくれる筈も無し。(駄洒落言ってる場合か)下手に動くと股のあちこちにナニがくっつきそうで怖い。(コラー、やめろー)
しかし窮すれば通ずで、このとき天啓の如く閃いたのだよ、オッホン。まずシャワーで十二分にオケツの穴をば洗っておいてだな。しかる後に温風で十分乾かす。これであちこち動き回ってもひっつく心配はなくなった。ああ、日本のトイレは素晴らしい。感謝、感謝です〜。で、ズボンを下げたまま、もう一つのトイレに移動。やれやれこんな格好、他人様には見せられんな。こんな時は一人暮らしで良かったわい。(一人暮らしでなきゃ、紙を持ってきて貰えただろうに。何を言ってるんだ、アホ!)
ハァ〜、助かったぜい。物事はやっぱり思いついた時には直ぐにやっておかなければあきまへんな。特に年寄りは物忘れが激しいから、尚更じゃ。これに懲りて今度からトイレに入る時はしっかり神(紙)様が鎮座しておるか、確認してから入る事にしよう。