仕事をやめ地震でやられた家を建て直したが家の周囲が何も無く殺風景だったので春を待って庭造りを始めた。なにせプー太郎だから時間はいくらでもある。のんびりあせらず一日じゅう嵌っていられる。幸い、私の所属するランニングクラブの仲間が庭師をしているので色々とアドバイスをして頂いたり、ドウダンツツジを植えていただいたりとお世話になった。私も暇に任せて芝生を貼ったり花や木を植えていった。お陰でなんとか庭らしい体裁は付くようになった。近所の人は様変わりした我が家に驚いているだろう。なにせ以前は我が家は鉄屑屋だったから置き場が必要なので木どころか花の一本も植えてなかったのだから。鉄屑をいくら植えたって「きれいだね」なんていってくれる人は有りはしない。まあやっと人並みの生活になったということになる。色々と庭をかまっていると友人たちが植える花を持ってきてくれる。有難いことですなあ。正直、家を建てるのに金を使ったからあんまり庭には金を使えないのである。今日も今日とて我が家の常連客Ｋさんの友人Ｓさんが「ジャーマンアイリスを間引いたのだけどいるかい？」と何十本も持ってきてくれた。これを全部植えると我が家の庭はだいぶ賑やかになった。後はちゃんと根付いてくれと祈るばかりだ。ところで我が家の庭は南側と西側にあるのだが周囲に建物が無いため風の直撃を受ける。特に西側は西日と強風で植物には甚だ気の毒な環境なのだ。しかし私は彼ら（彼女たち？）に「つらいことに耐えてこそ立派な木や花に成れるのじゃ」と勝手なことをのたまって今日も水遣りをするのである。頭の中に花いっぱいの我が庭を想像しながら。
写真：開花した久留米ツツジ
