すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

尾瀬散策

梅雨の晴れ間の7月1日にお散歩クラブ三名のかねてからの計画の尾瀬行きを敢行した。前日の天気予報を見ての突然の実行だったので少し慌ただしかったがメンバー全員当日はなんとか都合が付いた。さて当日は群馬県に入ると予想通りにお天気がいいので一安心していたのだが、片品村に入り駐車場のある戸倉に着くと何やら空模様は怪しく小雨が降り始めた。山の天気はこれだから判らない。マイクロバスで戸倉から鳩待峠へ送ってもらってイザ散策開始。今日のコースは鳩待峠〜山ノ鼻〜牛首〜龍宮小屋〜尾瀬小屋〜温泉小屋
〜三条の滝〜東電小屋〜牛首〜山ノ鼻〜鳩待峠と言う歩行距離25km以上は有ろうかという強行日程である。本来三条の滝は御池側から入ったほうが近いのであるが、それだと湿原を通らないので花を見ることができないし、やはり湿原の広さを感じたいから鳩待峠側から入ることとした。折しも鳩待峠では至仏山の山開きをやっていた。ここから山ノ鼻に至る道は下りが続く。道中はマイヅルソウミツバオウレン、スダヤクシュ、ミズバショウ、オオカメノキ、ギンリョウソウ、タニウツギニリンソウ、ハンショウヅル、カラマツソウなどが咲いていた。エンレイソウは既に終わっていた。

尾瀬地図 | 尾瀬ハイキングコース地図 | 尾瀬ヶ原 | 尾瀬至仏山 | 山小屋・休憩所やトイレの場所

山ノ鼻ビジターセンターにつきひと休み。ここまでの所要時間40分。順調であるがこれからが長い。いよいよここから湿原だ。広々とした湿原は本当に気持ちがいい。これでお天気が良かったらもっとというところだが、晴れれば今度は暑くてたまらないかもしれない。お目当ての花はワタスゲ、アヤメ、ヒメシャクナゲツマトリソウウラジロヨウラクリュウキンカミズバショウレンゲツツジ、ミツガシワ、と言ったところが咲いていた。残念ながらお目当てのオゼコウホネはまだ開花していなかった。

http://www.welcome-to-oze.com/flower/kana/001a.html

牛首を過ぎた頃から雨が止んできたのでカッパを脱ぐ。平日だったが団体さんや他の観光客も結構来ている。土、日、祝日だったら木道はさぞ混雑したことだろう。この辺から花は少し少なくなったが、ナツトウダイやコバイケソウあたりが見え出した。そして竜宮小屋が近づく頃サワランやニッコウキスゲ、ハクサンチドリ、タテヤマリンドウギョウジャニンニクといった花が見られるようになった。

ここから尾瀬小屋や弥四郎小屋がある見晴方面へ向かう。ここは燧ヶ岳へ向かうコースと赤田代方面へ向かう分岐だ。花はやトキソウやハクサンチドリ、レンゲツツジと言ったところがよく咲いていた。尾瀬小屋に着いたが同行のMさんの足の調子がおかしい。どうやらあまり履いてない靴を履いたので靴擦れをおこしたらしい。幸い持っていたバンドエイドを巻いて応急処置。我々は三条の滝へ向かうため赤田代方面へ向かった。

こちらの方面はあまり人が行かないせいかだいぶ木道が傷んでいた。再び小雨が降ってきていたので木道がかなり滑り何度か転びそうになった。木道上に綺麗な小鳥を発見!残念ながら何という鳥かわからない。見たことのない鳥だった。やっぱり尾瀬ですね。下界にはいない鳥がいる。

温泉小屋が見えてきた。花はミヤマキンポウゲゴゼンタチバナと言った花が見られた。ここから三条の滝まで1.8km。あと一踏ん張りだがMさんは初めての参加とあってかなりバテバテである。お休み処を過ぎて平滑の滝を目指して道が登山道の様相を呈してきたところで遂にギブアップ。待っているから二人で滝を見に行ってくれとのこと。ここで少し雨が強くなってきたが今更合羽を着るのは面倒。そのまま突進。

道はかなりぬかるんでいて汚い。登山をしている時と同じだ。こうなると散策の域を超えている。道は下っているのだがかなりの勾配だ。帰りが思いやられる。

急な岩の階段を下るとやや広い見晴らし台に出た。平滑の滝が見える。滝というより急流と言ったイメージだが迫力はある。ここから三条の滝に行くにはさらに降らなければならない。

途中、川を横切りながらなおも降ってゆく。余りに時間がかるので帰りのバス時刻が気になってきた。最終バスが5時10分発だからそれまでに帰らねばならない。柏崎発午前5時の予定であったのだがMさんが遅れてきたのでどうもここへ来てそのタイムロスが響いてきた。おまけに弱り目に祟り目、雨が一段と強くなってきた。
 ようやく三条の滝まであと200mの標識のある地点まで来た。ここまで来たら後には戻れない。前進あるのみ。雨で滑りやすい丸太の急な階段を下りてようやく滝の見晴らし台に出た。誰も来ていない。(当たり前だなー、こんな雨の中、滝を見に来る物好きは)
 滝の真ん前に立つ。梅雨の雨で水量が増している滝は迫力満点だ。残念だがMさんが待っているので長居はしていられない。直ぐに取って返してお休み処へ向かう。雨はあがって日が差してきた。

登りは思ったほどきつくなく、かえって下りより早く着いたのではないかと思われるほどあっけなくおお休み処へ着いた。途中までMさんが迎えに来てくれていた。しばらく休んだのでだいぶ回復したらしい。という訳でお店のまえのベンチに腰かけテーブルに持って来た食料を広げて遅ればせながらの昼食となった。とりあえずビールで乾杯!あ〜ウメェ!休憩所のお店のおじさん、店先を借りておきながら何も買わないでごめんね。エネルギーを補給していよいよ帰りのコースだ。まずは東電小屋へと向かった。花は一輪タカネバラ、イワカガミを発見。

途中で川に出て橋を渡る。どうやら只見川のようで橋の向こうは新潟県である。橋の上に出ると素晴らしい景色に出会えた。水がものすごく綺麗である。思わずシャッターを切った。橋を渡ったところで東電の社員の人達がラジコンヘリを飛ばしていた。何か調査していたのかもしれない。ここでようやく良いお天気になってきて燧ヶ岳が姿を見せる。ついでにこれも一枚パチリ。

ようやく東電小屋が見えてきた。ここで小休止。小屋のおじさんらしき人が声をかけてきて、栃木の鹿がここまで出張してくるだとか、今年はワタスゲの数が少ないだとか、色々と聞かせていただいて楽しかった。やっぱり人との出会いがいいですね。

東電小屋を後にしてヨッピ橋という吊り橋へ向かう。ゴールはまだまだだ。橋を渡ったあたりの池塘に小さな見慣れないトンボが飛んでいた。イトトンボを小さく青くしたようなトンボであった。珍しいのでこれもパチリ。ひょっとしたらこれがハッチョウトンボというやつか?(当てずっぽう。後で図鑑で調べようっと)これも雨が上がったおかげですね。

牛首まであと2kmほど。同行のUさんピッチが速くなる。聞けば疲れているから早く着きたいので速くなるんだそうな。しかしまたもやMさんが遅れ出したので木道の休憩場所でちょいと一休み。ここで至仏山のほうも晴れてきて山の全貌が見渡せるようになった。またこちらのコースはニッコウキスゲがあちらこちらに咲き始めていた。またキンコウカもあった。確実に尾瀬は初夏を迎えている。

牛首に着きました。山ノ鼻まであと2.2km。しかし山ノ鼻に着いてしまえばこの雄大な景色ともお別れです。そうかと言ってバス時間が迫っているのでそんなに悠長にしてはいられません。名残を惜しみながら山ノ鼻目指してスタコラサッサ。山ノ鼻に到着。ここでMさんを待つ。後からやってくる人は皆泊まり客のようだ。聞けば今夜は大宴会?とのこと。イイナ〜、お金持ちは。私たち貧乏人はひたすら歩いて今日中に家に帰らなくてはならない。Mさん到着。さあ、最後の一踏ん張りだがこれからがきつい。鳩待峠まで後半は登り坂である。中々楽は出来ませんなあ。

最後の登りがきつい。途中まで私に従いてきたUさんもさすがに疲れたのか後ろに見えなくなった。取り敢えず足を確保しておかなくてはならないから私は先にバス乗り場へと急ぐ。
 ようやくゴール。チカレタビー。時刻は4時40分。最終便は5時10分だからまだ余裕があるが、どうやら運転手さん、今、他の女性客4人程を乗せたミニバンに私たちも乗せたいようだ。そこでひとまず切符を買って後の二人を待つ。3分ほど遅れてUさん到着。そして後はMさんだが運転手さんたちは皆上がってくる階段の方を覗き込んでいる。10分ほど遅れてMさんも到着。盛大に拍手を持って迎えられた。(あれまあ)
 戸倉でマイカーに乗り換えて温泉探し。ところが予定していた温泉が本日休業と来たもんだ。止む無く沼田インター近くの白沢温泉「望郷の湯」に入ることにしたが、これがなんと大当り。建物良し。料金良し(風呂と夕食セットで980円)設備良し。景色良し。特に景色は片品川の河岸段丘沿いとあって一級品。子持山が眼前に見える素晴らしい眺望であった。カメラを持っていかなかったのが残念だ。
 まあ終りよければ全て良し。家へ帰ってきたのは夜の9時をとっくに回っていた。余談だがMさんは当分歩きたくないとの事。まあ、そうでしょう。それにしても皆さんよく頑張りました。ご褒美は当然無い。