すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

下駄

 私は高校へ入学するまで下駄を履いていた。当時はうちの中学校へ通っている男子生徒の大半は下駄履きだった。まあ、都会の中学校でなかったのでそんなに恥ずかしくなかったが、これが街中の学校だったら流石に下駄履きはなかったと思う。下駄は当然木製だから減りは結構早いし、鼻緒も良く切れる。私の家の近所には下駄屋さんが有ったから、かなりそこの商売には貢献していたと思う。あんまり減りが早いので一時私は足駄(高下駄)を履いた事がある。ちょいと歩きにくいが、歯が少しくらい減っても大丈夫なのがいい。でもケチケチ精神はこの頃から芽生えていたのかも?
 さて下駄の利点は何と言っても通気性抜群な事だ。まず水虫なんぞにはならない。そして親指と人差し指で鼻緒を挟んでいるから足の指使いが上手くなる。だから足の先で人をつねる時などは便利で、これをやられた人はすごく痛がった。(コラッ!)欠点は雨の日などは足が汚れてしまう事。舗装道路が普及してきたため、コンクリートの道路など歩くとガラガラと音を立ててうるさい事だ。また夏の暑い日などアスファルトが柔らかくなると下駄がめリこんでしまう事だ。そしてこれをやられた事が有る人はわかると思うが、下駄で踏んづけられると果てしなく痛い。満員のバスや電車では下駄履きは敬遠されたであろう。
 高校に入り靴履きになった。やがて時代の推移と共に下駄を履く人はいなくなり、近所の下駄やさんも店を閉じた。今では下駄を履く人は和服を召すごく一部の人達だけになってしまったのではないだろうか。子供時代下駄を履きトンボや蝉撮りに駆け回っていた事が懐かしく思い出される。