友人のKさんが面白いから見ろと貸してくれたDVD、「ミッドナイト・イン・パリ」。1920年代のパリにタイムスリップした小説家の心の変化を綴った映画だが、確かに面白かった。過去の画面になるとセピア色になり何故か妙にノスタルジックになる。また全編を通じて流れるジャンゴ・ラインハルトもどきの哀愁を帯びたギターの音がいい。絵はピカソの絵が一枚位しか出てこないのにもっと見たような不思議な気分にさせられる。他にもヘミングウェイやコール・ポーター、ダリ、ロートレックなどが如何にもそれらしい噴気で出てくるのも堪らない所だ。
とにかく見終わってみるとどうって事の無い映画なのだが、何故か心が安らぎ暖かくなる映画なのである。映画の終わりに聞こえるソプラノサックスの演奏もシドニー・ベシェの様に聞こえジャズファンにも堪らない映画だ。良かったら御覧になってみては。