今日スーパーと併設されている八百屋さんへ買い物に行った折、レジでお勘定を済ませて出ようとしていた時、店員さんが私の後に並んでいたお客さんに
「買い物袋大丈夫ですか?」
と訊いていた。一瞬私は「エッ?」となったが、私自身に掛けられた言葉では無いので、そのままその場を立ち去ったが、内心ではまたおかしな言葉遣いをしているなと思ってしまった。
今この”大丈夫ですか”は若者の間でしきりに使われているようで、私達みたいな老人世代には非常に耳障りな言い方に聞こえる。無論何か不都合が生じた相手に、例えば何かに躓いて転んだ人に対して「大丈夫ですか?」と声かけするのは正しい使い方だ。
しかし上記のような場面で果たして使うのが正しい使用法と言えるだろうか?この場合は「買い物袋はお持ちですか?」とかもしくは「買い物袋は如何致しましょう?」辺りが適当で、どう考えても「大丈夫ですか?」はおかしいだろう。私に掛けられた言葉であったら、思わず
「ええ、別に私の買い物袋は傷んでもいませんし、穴も開いてません」
とか言ってやりたくなる。
問題はこの声を掛けた若い店員がそれがおかしい言い方だと認識せずに使っている事である。しかももっと問題なのはこの店員は以前はこんな使い方をしていたかという事である。恐らくそうではあるまい。他の人が使っていたのを真似して使うようになったのであろう。この間この欄でも取り上げた「そうなんですね」と同じである。事の善悪、良否を考えずに使うという事はまさしく「顰みに倣う」だ。
今やテレビのレポーター辺りも頻繁にこの言い方をしているから、聞いているこちらは甚だ不愉快になる。卑しくもメディアに携わっている人間が間違った言い方を流布してどうするのだ。くだらない芸人のトーク番組ばかり流してないで、こう言った恥ずかしい言い方は止めようねなんて番組でもたまには特集してみたら如何な物だろう。
あんたばかりだよ、そんな事ばかり言っているのはと仰る方もいるだろう。しかしいくら言葉が時代と共に変わると言ったって、恥ずかしい使い方を広めるのはどうかと思う。ええ、アタシャ拘りの頑固ジジイで結構。もし私にそんな事を言ってきたら、躊躇わずにその言い方は間違っているよと教え諭すだろう。間違っているのを承知しながら、何も言わないのは若者に迎合しているのと同じだ。それにしても弱ったねえ、変な言い方がどんどん増えてきて。(笑)お若い方、貴方の「大丈夫ですか?」の使い方大丈夫ですか?(笑)