すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

読書の秋

友人のKさんが本を貸してくれた。私が最近余り本を読んでいない、と察したのか、それとも雑誌程度の本ばかり読むなという警告の意味かもしれない。が、本当の所はたぶん自分が読んで面白かったので、その面白さを共有したいというのが当たっていると思う。しかし私はKさんほど博識でもないし、評論、随筆などの類は余り読まない。専ら肩の凝らない大衆小説、時代小説あたりである。今までKさんが私に何度も本を貸してくれた事があった。然し今思い返してみると、満足に最後まで読んだものが少ないように思える。繰り返し読んだ本に山本夏彦のエッセイがあったのを覚えているが、最後まで読んだのはこれ位か?いずれにせよ、借りたからには読まなくては失礼だが、果たして最後までたどり着けるか、甚だ不安である。考えてみるにKさんと私とでは読む本の嗜好が随分違っているような気がする。先ほども述べたように、私はもう読んで疲れる本はダメなのである。根気が続かない。だから小説なのである。これに対してKさんは思考する人であるから、評論、随筆、芸術関係などの本が好きなのである。だから彼は常にいろんな事に対して私に意見を求めてくる。しかし、私は彼程知識は無いのでいくら聞いても無駄なのだ。そんな大した意見などあろうはずが無い。だが彼は政治でも何でも私が頑固なものだから、私を何とかして説き伏せようと躍起になるのである。私に本を薦めるのはひょっとして説き伏せるという正門からの攻めが中々効かないので、本を読ませる事によって自分の意図をわからせるという裏門からの攻めに切り替えたのでは無いかと、穿った見方をしてしまう。
 さて読書の秋、貸して貰った本を果たして期待通り読めるかどうか?浮気心旺盛な私は他の本に触手を伸ばすかもしれないと思いながら、Kさんの貸してくれた本を手に取るのだった。