確定申告の時期が近付いてきた。いつもの年なら帳簿とにらめっこしながら作成しなければならないのだが、これがすこぶる嫌だった。税務署への申告は事細かに記入しなければならないし、更に消費税の書類にも記入しなければならなかった。だから書き上げた時はほっとしたものだし、何か重荷から解放された気分だった。しかし私は独身なので扶養家族もいなかったから、所得税その他はいつもごっそり持って行かれた。故に重税感は非常に感じて国保税や市民税、県民税はかなりの高額をとられ、更には事業税もあったから、何のためにあくせく働いているかわからなくなる時があった。仕事を間に合わせるために目一杯働いても税金で持って行かれるのだから阿呆らしくなる。税務署の言い分は
「税金を納めたくなかったら働かなければいい」
との見解である。
冗談ではない。別に目一杯働きたくて働いているのではない。仕事が簡単に制限できるものならとっくに制限している。商売というものは人気だからそんなに簡単に仕事のえり好みができる訳がない。そんな理屈もわからずにいけしゃあしゃあと前述の台詞を吐けるのはまさにお役人の発想だろう。肉体労働者の税率は抑えて財テクなどに走る輩からもっと取るべきであろう。
と言っても馬の耳に念仏か。ま、彼らも所詮使われている人間だからしゃーないね。私も今は引退した身だからもうどうでもいいんだけどね。
そういう訳で今は収入がほとんどないから、今年の申告はすこぶる簡単になるであろう。税金もたぶん今年度からずっと少なくなるはずだ。そうなると働いている時よりも収入は遙かに少ないが気持ち的には随分楽になる感じがする。そもそも税金を取られるのが癪に障るのは、一旦懐に入ってきた金をまた取られるのが何となく腑に落ちないのである。会社員の給料みたいに天引きされているのであれば取られた感じは薄くなるのであろうが・・・・とにかく税金をいっぺこと（たくさん）払わないで済むのは有り難い。生活設計も立てやすい。今年はだからきっと貧乏神君と手を切れそうな気がする。ああ、有り難や、有り難や・・・・・
