スーパーに行ったらたまたま稲荷寿司の材料が目に付いた。
「そう言えば稲荷寿司は長い事作ってないな。」
買った方が手っ取り早いのでン十年前に作ったきりだったのだ。だが今は閑でどうしようもないから作ったっていいなと思い、材料を買った。「挑戦」なんて大層なタイトルを付けたが、酢飯を材料の油揚げの袋に詰めるだけだから、別に料理なんて呼べる代物では無い。作るに当って中に積めるのが只の白米では面白くないので、五目御飯にしようかと考えたが、パソコンを構っていて取りかかるのが遅くなったので、黒米で炊いた御飯を入れる事にした。
さてお酢に砂糖と塩をテキトーに混ぜ、これを炊きたての御飯に振りかけ、良くかき混ぜる。そこへピンポ〜ン。あちゃー、誰か来た。何だ、Ｍさんか。ひょっとしてこの稲荷寿司に目を付けたのか？（まさか）用件はインターネットのオークションで落札した服が自分の寸法に合わないので、私にどうだろうかと思って持って来たとの事。試しに着てみる。おお、私に誂えたようにぴったりだ。で、私に只で譲ってくれるという。ラッキー！他人様が親切にくれるものは、ありがたく戴くのが私の主義。しっかり戴いた。とは言え只で戴くのも心苦しいから（ホントかよ？）一応アイスコーヒーを出す。（それっぽっち？）それを飲んだらさっさと帰って戴こう。何せこちらはただいま稲荷寿司を作っている最中。下手に感づかれて長々と居座られても拙い。（ケチ！）
「え〜、ぶぶ漬け如何どす？」
と言う訳でＭさんは稲荷寿司に気付かず帰って行った、ヒヒヒ。さあ、続き、続き。材料は15個分。大体茶碗3杯分の御飯だそうな。で、酢飯を油揚げの袋に詰めて行く。ありゃあ、破けた。これ、油揚げ、しっかりせい。まあ、一つくらいしょうがない、次だ。あらあ、また。根性の無い油揚げじゃのう。ふふふ、実は私はこう見えても不器用なのだよ。（どう見たって不器用だ！）大体この袋が薄いのが悪い。もうちょっと厚く作らんかい、ブツブツ・・・。
悪戦苦闘しながら（簡単に作れるんじゃなかったっけ？）何とか用意した御飯は全部詰めた。あれ？材料が4枚余ったな。しょうがない、また酢飯を作らにゃならん・・・ハァー、終わった。折角だから記念に写真に撮っておこう。この次はいつになるかわからんし。
はい、試食です。おお、旨い。ひょっとして俺天才とちゃう？（アホ！）こうなると次は海苔巻きを作って稲荷と合わせて助六寿司だな。私は調子に乗りまくって出来もしない夢を描くのだった。（脳天気なオジサン、長生きしてね！）
15個作ったはずなのに10個しか写ってないって？
そりゃあ、アナタ、残りはどうなったかわかるでしょ。
