すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

球比べ

 Kさんの所へ遊びに行ったら6L6の球が3本あったので2本借りてきて使ってみる事にした。幸い今使っているフィリップスのEL33とは差し替えるだけで使えるので簡単だ。早速聴いた。

 出力は落ちたが音像が引き締まって抜けがよく美しい音だ。ソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」を聴いたが、ジャズはもう少し力が欲しい感じがするが、決してスピード感が落ちる訳ではない。まずは合格点だろう。次いでヴォーカル、クラシックと聞いてみる。ヴォーカルはカーメン・マクレエレイ・ブライアント・トリオの伴奏で歌う物だが、歪み感が無く、ささくれだった感じがしないのがよい。これも合格点だ。次いでクラシックでシェリングの弾くバッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」を聴いてみる。結果は素晴らしいの一言。EL33とは違い、引き締まった音で冷たささえ感じさせる演奏でシェリングの演奏の特徴をよく表していた。また非常に空間を感じさせてくれた。EL33はヴァイオリンがしなやかに鳴り、ある種の色気を感じさせるような所があり、これはこれで捨てがたい魅力があるのだが・・・・・。

 6L6は音像がスピーカーにへばりつく傾向があるが、まさしく全てに及第点を取る優等生の様だ。対してブライマーの6AG6GやフィリップスのEL33は専門学科生の様だ。ジャズだけ、或いはクラシックだけに妖しい魅力を発揮する。どうも昔の時代の球はそういった傾向が強いように思う。以上3本の球の中から1本だけ選べと言われたら、多分6L6を採るだろう。だが2本ならブライマー6AG6とフィリップスEL33だ。

 しかし球比べも中々楽しい。これも管球アンプならではの事だ。アナログオーディオはこれだから止められませんよ。今やオーディの趣味はほとんど我らジジイの趣味になってしまった感がある。若者よ、オーディオって面白いんだから、iPodなんかで音楽を聴かないでちゃんとした装置でちゃんとした音楽を聴いてみないかい?

では今晩聴いたバッハの「無伴奏ヴァイオリンソナタ第一番第一楽章アダージョ
をどうぞ。
演奏はヘンリック・シェリングです。