すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

CD作りと著作権

 同級生のIくんにCD作りを頼まれた。自分の所有しているレコードをアナログプレイヤーが無いので再生できないから、デジタル化してくれとのこと。でも待てよ、確か著作権法が改正されたから、これは違法になるのか?以前は個人が楽しむ範囲では良い筈だったが、今度はどうなるんだ?昔は私もよくやったものだが、レコードを買うと、傷が出来たり、埃が付いたり、すり減ったりの心配をしなければならないので、カセットテープにダビングして聞いたものだ。今回の著作権法改正ではデジタルコピーが悪いのか、著作権のある動画や音楽をダウンロードするのが悪いのか、有償で提供されているものを複製するのが悪いのか、音源がアナログなら問題は無いのか。いやアナログ時代に録音しているものをCD化して売っているのもある。自分の持っているアナログ機器で再生して、それをデジタル化するのはどうか?どうも良くわからない。大体当の文化庁が本当はよくわかっていないのではないだろうか?もっとちゃんとした説明をしてもらわないと困る。

 大体今回の改正前は私的利用分に関してはOKだったはずだ。以前に録音、録画したものならOKなのか?改正前と改正後の線引きはどうやって判断するのだ。そもそもCDなんか作るからこういうことになるのだ。LPならばこんな問題は無かったと思う。CDの方がコストが掛からず儲かるなどという短絡な考えで、安易にCD生産に踏み切り、LPをないがしろにした。今その付けが帰ってきて自分たちの首を絞めているのである。滑稽と言うしか無い。

 だが、かと言って科学技術の進歩は止められないから、いずれCDは販売されただろうし、iPodなどの機器も出てきて当然だ。私が思うに著作権法改正の問題は音楽業界の売り上げ減に端を発しているように思えてならない。音楽ソフトの売り上げが年々落ちてきているので、法律を改正し、取り締まりを強化してもらえば、売り上げは伸びると業界関係者は勘違いしているのでは無いか?逆である。イソップ童話の北風と太陽と同じ理屈だ。私的使用を認めていたからこそ、音楽活動が盛んになるのである。自分たちの安易な音楽作りを反省しないで、お上の手を借り、売り上げを伸ばそうなどとする姑息な手段が通用するはずが無い。日本レコード業界の売り上げを見てみると昨年末まで低落の一途をたどっている。結局は改正しても売り上げ減の歯止めとはならなかったのである。売り上げが伸びないので著作権料などの寺銭取りに一所懸命になっている姿は、怒りを通り越して哀れとさえ見えてくる。

 音楽普及に貢献している者たちからこれでもかと言うほど著作権料を取り、さらに今度のデジタルコピー禁止である。やり過ぎは却って普及の妨げになりますよ。良いものを作れば売れます。私なんか気に入ったCDなりLPが有れば、懐は貧しいですが少々高くても買っていますよ。最近はろくなヒット曲も出せない音楽業界。情けないですなあ。

 と言うわけで件のCD作り。一応検討しています。音源がアナログの上に盤質が極めて良くない。針音は盛大にするし、ゴミが付いていたり、傷が有ったりでまともにトレース出来ない物が多い。試しにかけてみたら同じ所をぐるぐる何度も回っているのには参った。(笑)元の音質が残念ながら全然確保できていない。こりゃあ昔エアチェックした物より悪いよ。頼んだ人曰く
 「CDが出てりゃあ買うんだけど、こんなマイナーなレコード、CDで出ないからやむなく頼むんだよね。」
なるほどご尤もである。大体頼まれた私が聞く気がしないんだから、まさしく私的利用である。こんなボロボロ盤が音源のCDなんぞ売ろうと思っても売れるもんじゃ無い。(笑)それでも著作権協会がいちゃもん付けてくるなら勝負してやるぞ。

 それてにしても仮にやるにしても友達のよしみで只ですからねえ。営利目的どころか赤字でっせ。熟々私もお人好しだねえ。