すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

我が青春のカムイ伝

 カムイ伝第2部が終結しているのをネットで知って所有していない残りを買うことにした。第21巻のみ無かったが、残りはは手に入れることが出来た。最終刊22巻の第1冊の発行が2,000年8月とあったから、私は15年間終了を知らずにいたことになる。たびたび連載されたビッグコミックを読んではいたのだが、途中で作者が執筆を休んだりしたことがあったため、そのまま休載していると思ったのである。

 カムイ伝を初めて読んだのは小学校6年か中学1年くらいだったと思う。その百姓や非人といった虐げられた階層の人達が主人公の壮大なドラマにエラク衝撃を受けたものだ。以来月刊誌「ガロ」などをたびたび読み、そして20代のある時第1部全巻購入した。カムイ外伝の方もこれまた全巻手に入れ、兄に貸したが、ついぞ帰ってこなかった。(どうやら捨てられてしまったようです、グスン)だがその後再び古本などで手に入れ、たまに思い返して読んであの頃を思い出している次第です。

カムイ伝第2部。漸く全巻揃いそうです。

 私と作者白戸三平との出会いは古く、小学校時代に購読していた月刊誌「少年」に連載されていた「サスケ」以来です。以来「忍者武芸長」「ワタリ」「真田旋風」「忍法秘話」「シートン動物記」「神話伝説シリーズ」などそのほとんどの作品に接してきました。氏の忍者漫画は一部では残酷すぎる、子供に見せるには殺人シーンが多すぎる、等の理由で一時批判を受けたことがありました。しかし読んだ私としては寧ろ反ってそのような残酷な気持ちからは遠ざかったと思います。またその類い希な動物や自然描写は大いに子供時代の私を興奮させてくれました。

 氏の描かれる忍者はスーパーマンの如くで、忍者最強というイメージを我々に植え付けます。(笑)ただ子供の頃サスケや忍法秘話など忍法の具体的解説(実際には今思うとどう考えても無理なものばかりで有るが)や風土病などの解説がえらく科学的のように思えて興味深かった思い出がある。

 カムイ伝に関しては氏は当時社会主義に理想を見いだしていたのかも知れないが、ソ連崩壊に及んでいささか方向転換を余儀なくされたのかも知れない。第2部にはその苦労がありありと見て取れる。カムイ伝は三部作と聞くが果たして最期まで行くのか?作者が高齢な事もあり、ちょっと心配な所ではある、遅筆、寡作の近年だから、もしかすると未完のまま終わるかも知れない。が、それはそれで私は構わない。我が青春の1頁としてカムイ伝は私の心に存在するだろう。