オーディオ仲間の集まりがあったというのに、私はここ最近キノコ採りや町内の用事に忙しく、ちっとも我が家のオーディオを聴いてない。機械という物は使ってないと調子が悪くなる。たまたま今夜は少し時間が空いたので、音楽を聴く気になった。秋の夜長。さて聴く曲は何にしようか。う〜ん、やっぱり秋と言えばジャズのスタンダード、枯れ葉でしょう。元はシャンソンだったのに今じゃきっとジャズの方が多くのレコードが出ているに違いない。
さて演奏がマイルスやエバンスなんかでは当たり前すぎて面白くない。で、適当にレコード棚から選んで最初に枯れ葉の曲の入ったレコードを掛けることにした。そうしたら当たったのがBooker Ervinの“Cookin'”。まあ大して名演という訳じゃないけれど、他のは聞き飽きているので、たまにはいい。
静まりかえった秋の夜、アービンのテナーサックスが鳴り響く。やっぱりジャズはいい。聴くのは私一人。アービンが私の為にだけ演奏を聴かせてくれてるような気がする。今夜はこのアルバムだけをじっくり聴こう。乾いた心にジャズの心地よいリズムと楽器の音色が染みこんで行くようだ。
レコードのB面から聴き始めてA面へ。3曲目「恋を知らないあなた」はビリー・ホリデイの名唱やソニー・ロリンズの名演もあるが、アービンの演奏も中々良い。それではお聞き下さい。
Booker Ervin ‘You don't Know what love '"