すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

無い物ねだりだが・・・

 町内のSさんに誘われて昨晩久し振りのジャズライヴに行ってきた。
「すかんぴんさんはヴォーカルに辛口だからお気に召すかどうか・・・」
とはSさんの言葉だが、実際日本人のジャズヴォーカルでこれはと言うのを聴いた事がない。まあそれは叶わぬ夢と諦めているのだが・・・。

 さて始まった。音響の方は中々良い。ただステージをしつらえたせいか、それが太鼓となってドラムスの音がちょっと濁ったように聞こえる。あ、いかん、いかん。こうアラ探しばかりしていたんでは今宵のライヴを楽しめなくなってしまう。

 曲はスタンダードナンバーを中心として映画にも使われたものが歌われ、皆さん大いに楽しんでおられるようだ。ただこの女性歌手、お喋りするのも結構好きらしく、曲の説明だとか、映画の話が随所に出てくる。あのー、余計な説明はいいからもっと歌ってちょ。こちとら大枚4500円はたいてやって来てるんだから。

 客層が私みたいにガチなジャズファンばかりではないから、こういうジャズっぽい雰囲気は堪らないだろうな。結局アンコールも行われてやんやの喝采だったが、私はやはり食い足りなかった。

 まあ、これは無い物ねだりでそれを要求するのが無理なのだが、無理を承知で言わせて貰えば彼女はアメリカ人ではないと言う事。つまり英語の発音が日本人の発音なのだ。更に言わせて戴ければハッキリ言って下手で有る。しかしそう思うのは本当はちょっと酷なのだ。何故なら私たちヴォーカル好きは普段からレコードで一流の歌手のそれも名盤と呼ばれるものを聴いている。そもそもそれと比較する事自体が間違っている。しかし感情というものは別物で聴いていてどうにも我慢しきれなくなってくる。困ったもんだねえ。(笑)

 私が下手だと言う理由は声域、音程、声量、テクニックなどどれを取ってもアメリカのジャズ歌手と呼ばれる人たちに遙かに聴き劣りするので有る。それだけ彼の国は歌手の層が格段に厚い。全然名前を聞いた事の無いような歌手でも彼女よりは数段上手い。また日本人の歌手がどんなに上手く歌っても所詮は日本人。なかなかジャズの本当の味は出せない。つまりこれは外人さんに日本の民謡を歌わせるようなもので、どんなに彼らが上手く歌っても「外人さんにしては上手く歌う」程度なのだ。だから日本人歌手の歌う「上手いジャズヴォーカル」は国内でしか通用しない話だ。

 え、余計な事言うな。俺たちはそれで充分楽しんだんだからですって?まあ、ご尤もです、ハイ。つい余計な口を利いてしまいました。ただ今申した事はあくまで個人的な感想です。でもね、これも悪い癖でライヴやコンサートが満足行かないと、帰宅してからまたお気に入りのレコードを掛けて耳を洗浄するんです。そうるすると安心して寝付けるんですな。なまじ少し巧拙が分かると反って生の演奏会を楽しめなくなってしまう。あんまり耳が肥えるのも考え物ですね。

雰囲気は悪くなかったんだけどねえ・・・・。