すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

美味い蕎麦との出会い

 私はそれ程蕎麦グルメではないが、自分で打つようになってから蕎麦の味が一段と分かるようになった。このため以前は美味い蕎麦だ思っていたのがそれ程でもなく、それ程有名でない蕎麦店で意外と美味い蕎麦に出くわす事がある。こんな時は思わずラッキー!と思ってしまう。

 

 最近はネットでの口コミで評判の良い店へ客が集中する傾向にあるが、訪れる客は本当に美味しいと感じて訪れているのだろうか? どうも他人(ひと)が美味いと言うから、そうなのだろうと自分に暗示を掛けているのではないか。

 

 新潟県は近年布海苔蕎麦に席巻されつつある。これは妻有郷(つまりごう)、すなわち十日町小千谷と言った布地文化の有る地域で作られた蕎麦で、織物の仕上げの糊付けに布海苔が使われた事から、蕎麦の繋ぎに使われた物だ。これを使うと当然接着力は弱くとも、糊だから蕎麦の繋がりは良くなって、喉越しも素麺の如く、ツルツルと良くなる。

 

 しかしこの布海苔蕎麦でへぎ蕎麦新潟県の蕎麦として名物となりつつあるようだが、問題はいつも言うように蕎麦の含有割合で有る。どう味わっても蕎麦粉は5割も入ってないのではないかと思われるのもある。その点この春茨城で食した蕎麦はどれもちゃんと蕎麦の味がした。

 

 友人のHさんは最近行きつけのお店の蕎麦が美味しくなくなったと言う。私はとっくの昔、そのお店の蕎麦は美味しくないと思っていたが、どうも更に美味しくなくなったようだ。 まあ、蕎麦は手間が掛かるし、実は蕎麦粉だけに経費が掛かっている訳では無い。打ち粉だって蕎麦粉だから、蕎麦粉と同じ位の元手が掛かっているのだ。だから実際は口に入らない物にまでお金は掛かっている。蕎麦代が高いのも当たり前だ。

 

 ただ、だからといって蕎麦の味がしない蕎麦を蕎麦と言って提供するのは如何なものか。大抵のお客は蕎麦の味など分かりゃしないだろうと思って作っているのか、分かられてもこちとら商売だから損はしてられないと思って、開き直りで提供しているのかは知らないが、不味い蕎麦を食べさせられるお客は堪りませんなあ。(笑)

 

 大層立派な構えのお店に限って美味しくないお店が多い。蕎麦はシンプルな食べ物だけに、不味い蕎麦に出会うと酷く損した気分になる。Hさんが最近時々そうこぼすので、今日は久し振りに蕎麦を打って、日頃オーディオなどでお世話になっているYさんと共に差し上げる事にした。

 

 まあ、今日の出来はそれ程良くはなかったが、蕎麦の旨さに免じて許して頂戴。(笑)地元柏崎市も最近はどのお店もほとんど布海苔蕎麦に席巻されている。まあ、これは蕎麦ではなく、蕎麦モドキソーメンと思えば、食べられない事もない。(笑)事実蕎麦の本場の茨城のFさんなんかも普通の蕎麦は食べ飽きているので、この布海苔蕎麦がお気に入りだ。だが、だからといって蕎麦と言って提供されているので、私には違和感があるが。(笑)

 

 HさんやYさんに差し上げたのはFさんが送ってくれる北茨城の蕎麦粉だ。これが甘みが有ってとても美味しい。実際十割蕎麦と比べても、この蕎麦で打った二八地蕎麦の方が美味しいのではないかと感じるのは贔屓の引倒しか?

 

 まあ、それはともかく今持って美味しかったなと思う蕎麦はもう20年以上も前になるであろうか。Kさんが大晦日にくれた山芋繋ぎの蕎麦である。これは凄く美味しかった記憶がある。まあ長い年月が経っているので、記憶の中でおいしさを増幅させているのかも知れないが、もう一度あの味を体験したいもので有る。

 

 吉田類の「酒場放浪記」なる番組があるが、私は「蕎麦屋放浪記」でも書こうかなと思う時がある。あ、でも悪口は書けないしなあ。やっぱり駄目だな、こりゃあ。(笑)