すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

決められない国

 毎日のようにコロナの事がニュースを賑わせているが、ここへ来て新たな感染者数が急激に増え、オリンピックの開催云々が議論され始めた。しかし誰がどう考えたって開催は無理な筈だ。

 

 東京では今日再び新たな感染者数が千人を超え、大阪では過去最多の死者をだしているし、全国各地で感染の勢いは止まらない。こんな状況で大会が開ける訳が無い。皆それを知っている筈なのに、何故未だに中止または延期に出来ないのか?

 

 それは大会に掛けたお金が戻ってこないとか、スポンサーとなっている企業、或いはオリンピックを開催することによって多額の利益が転がり込んでくる企業などの思惑があり、無碍に中止と出来ないからだろう。また政治家の栄誉なども関係しているかも知れない。

 

 しかし国民になるべく緊急事態宣言の出ている都府県などへは行ったり来たりしないように要請しておきながら、オリンピックで人がやって来るのは構わないのか? またそれに伴い多くの医療関係者の人員がそちらに割かれることになる。これによって失われなくて良い多くの命が失われる恐れがあるのだ。

 

 実際オリンピックがまだ開催されてないというのに、大阪では既に医療崩壊している。金と名誉と人命を秤にかければどちらが重いかは自明の理であろう。にもかかわらず、未だにオリンピックを中止出来ずにずるずると先延ばししている。オリンピックが中止にさえなれば、色んな人員をコロナ対策に向けられる、予算についても同じだ。

 

 そりゃあ4年間オリンピックに向けて努力してきた選手は残念だろうが、政府が真摯に選手達にお願いすれば皆納得するはずである。第一この国難で無くとも、モスクワオリンピックでは政治的思惑で不参加を決定したくらいなのだから、この緊急事態なら中止は止むを得ないのだ。

 

 それを海外客は入れないだとか、観客数制限をするだとか、最悪無観客で行うだとか往生際が悪すぎる。大体オリンピックは「コロナに打ち勝った証」として行うのでは無かったのか。今の何処がコロナに勝ったと言えるのか。決定をどんどん延ばせば延ばす程コロナ対策はなおざりになる。PCR検査数がコロナが発生してから1年以上経っても碌に増えないのが、明らかにオリンピック開催があるからだとしか思えない。

 

 ずるずると決定を先延ばしにし、いつまで経っても決断出来ない都と国にはほとほと呆れる。オリンピック開催のため医療の手が回らず、死ぬ人が出たら国は責任を負えるのか? いや負えまい。何だかんだと理由を付けて責任逃れに終始するはずだ。つまりは政治家も国も責任を負えないのに、やらなくて良い事を強行するのはおかしい。

 

 首相は「コロナ対策にはあらゆる手段を使って対応に当たる」と言っておきながら、一体どんな手を使ったというのだ。ただ変わり映えのしない緊急事態宣言を出したに過ぎない。オリンピックを開催することによって少しでも感染者数が増える恐れがあるとしたら、しない方が良いに決まっている。あらゆる対策を尽くすとはそういう事だ。

 

 分からないのはオリンピック関係者の中から中止した方が良いという意見が余り聞こえてこないことだ。人の命を犠牲にしてまでのお祭り騒ぎに何の意味があるのか。いい加減気づいて欲しいものだ。ちゃんと対策を施せばやれるという方に訊きたい。その対策のため、多くの人命が失われるのですよ。それについてはどうお考えかと。

 

 各地の色んなイベントを中止要請しながら、オリンピックは別物扱いして、何が何でも開催しようとする。もはやこの国は国民の命より、自分の面子やお金が大事な国になってしまったのだとため息が出るばかりだ。

 

 そもそも東北大震災の復興を後回しにして人気取りにオリンピックを持ってきたのが、そもそもの間違いだった。天罰が下ったと言うべきだろう。でもまだ間に合う。今すぐオリンピック開催を止め、コロナ対策に全集中すべきだ。祝い事、祭り事はコロナを克服してからでも十分出来る。国民もそれを承知しているはずだ。今こそ決断の時なのだが、やっぱり決められないで、どうにもならなくなってから、やっと決断するんだろうな、嗚呼。