すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

雪山

 この冬は山での遭難事故が甚だ多い。今日も今日とて八方尾根で雪崩による事故が有った。あれだけニュースで冬山遭難が伝えられているのに何でまたそんなところへ行くのかと皆さんはお思いになるだろう。だが晴れた日の雪山は本当に最高なので有る。ともすれば誰もまだ足跡をつけてない純白の雪を踏みしめて登って行くのである。しかもそれ相当の積雪があるから、樹木などに邪魔されずに登って行けるし、周囲の景色も見渡せる。一度経験したら病みつきになる。

 

 私は厳冬期には技術が無いから登ったことは無いが、残雪の春山へは結構登った。だが春山でも一度天候が崩れればかなり危険なのである。つまり急激に気温が下がったり、ガスが発生したりして、どちらへ進んで良いか分からなくなる時が有るからだ。また春山といえど雪崩の発生も十分考えられる。だから残雪の春山にはなるべく天候が安定している時を狙って行ったが、今から考えると結構無鉄砲なことをしていたなと思うことがある。

 

 その頃は体力にはある程度自信が有ったので、少々時間がかかっても大丈夫との思いが有ったからであろうが、よくもまああちこち騒いだ物で有る。今思い出すのは2,008年4月29日に巻機山に登り、翌週は爺ヶ岳と2週続けて登ったことで有る。どちらもお天気が良く最高の眺望だった。そしてその時巻機山でお目にかかった人にまた爺ヶ岳で会う羽目になってお互い大笑いしたことを懐かしく思い出す。

 

 斯様に皆さん雪山が好きなんですねえ。だから冬期に山へ行きたい気持ちはよく分かります。でも、でもです。それだからこそやはり細心の注意をして登って欲しい。自分は遭難するような無茶はしないと思っていても、どこかで気が緩んでしまうことが有るのです。今回の八方尾根の雪崩もスキーで沢を降りてきたみたいなので、何でそんな所を降りてきたのかと思ってしまいます。唐松岳登頂を果たし、後はスキーで楽々下山と言う気の緩みは無かったでしょうか。

 

 ともかくまだ若い方の命が失われるのは残念です。美しい雪山も時には牙を剥くことも有ります。自分にも言い聞かせていますが、山はどんなに注意してもしすぎることは無いと思います。2000m級の雪山にもう登ることは無いかも知れませんが、もし登るようなことになったら、十分な装備と無理をしない計画で登りたいと思います。

 

巻機山の雪原を行く(2,008年4月29日 巻機山にて)

f:id:wasakoki7778:20080429100022j:plain

 

晴天で周囲の山のことごとくが見渡せる絶景でした。(2,008年4月29日 巻機山にて)

f:id:wasakoki7778:20080429105656j:plain

 

爺ヶ岳南尾根からの剱岳。赤く見えるのは種池山荘。(2,008年5月4日爺ヶ岳にて)

f:id:wasakoki7778:20080504104036j:plain

 

爺ヶ岳、最後の登りを行く。(2,008年5月4日爺ヶ岳にて)

f:id:wasakoki7778:20080504092704j:plain

 

爺ヶ岳南峰からの鹿島槍ヶ岳。(2,008年5月4日爺ヶ岳にて)

f:id:wasakoki7778:20080504100255j:plain