今こうして山に登れない体になってくると、熟々あの時ついでに登っておけば良かったという山は少なくない。NHKの「グレート・トラバース 三百名山」なんかを見ていると本当にそう思う。この山あんな近くに有ったんだ。もう二日も有れば登れたななんて今は思うけど、実際は車で登山口近くまで行っているんで中々縦走は出来なかった。
しかし何とかなったのではないかと思える山は立山三山を一周した時の剱岳。春に爺ヶ岳を登った時の鹿島槍ヶ岳。朳差岳を登った時の飯豊山(いや、やはり無理か?)など思い出せば色々と出て来る。あの頃はまだまだ体力が有ったのだから勿体ない事をした。
だが当時の私はまだ仕事をしていた時で有り、土曜日は言うに及ばず下手をすれば日曜日も仕事をしていたので泊まりがけの登山など中々出来ない事だったから止むを得なかったのかも知れない。まあ元気なうちに南アルプスや中央アルプスの代表的な山くらいは行っておきたかったが欲を言えば切りが無い。きっとそのうち百名山だの三百名山だの言う事になるだろうから、まあ行けなかったのが反って良かったのかも知れない。(笑)
それにしても最近は山の番組が多くなった。私も自分が行ったところはああ、そんなだったかなと思い出すように見ている。サラリーマンなら有給休暇も取れるので三泊くらいしても平気だが、こちとらそんな事をすればたちまちお客さんに逃げられてしまう。確かに会社勤めならもっと沢山行けたかも知れないが、制限が有るから反って少ない時間を利用して頑張れたのだろう。今となっては懐かしい思い出です。
16年前に登った朳差岳。山頂から避難小屋を望む。